<880> 2010.7/5〜2010.7/11

 先日の全体保護者会には多数ご参加下さり、誠にありがとうございました。全員が出席下さった学年もあり、感謝とともに改めて責任の重さも感じました。
 今年HOPESは開設以来20回目の夏を迎えます。ここまで続けることができたのもひとえに保護者の方々のご理解とご協力のおかげです。本当にありがとうございます。紙面を借りてではありますが、心よりお礼を申し上げます。
 開設当時はただがむしゃらに突き進んでいるだけでした。眠る時間もほとんどなく毎日フラフラでしたが、不思議と辛いとは感じず、むしろ楽しみながらやっていたように思います。ただ、それも若かったからこそできたのでしょう。20年前と比べると、流石に体力の衰えは隠せません。気持ちは何も変わっていないつもりですが、生徒達に最近物足りなさを感じるのは、私に情熱が足りないから彼らの心が燃え上がらないのかも知れません。己の存在を賭して生徒達ととことん頑張る。もう一度限界に挑戦してみようと思います。
 さて、保護者会でも申し上げましたが、生徒達に一番欠けているのは目的意識です。いや、具体的な目標と言った方が分かりやすいかも知れません。一体何のために学ぶのか。勉強の目的自体を勘違いをしている者も少なくありません。全ては自分のために行っていることなのに、まるで他人事なのです。それはきっと目標が見えていない、または見失っているからでしょう。まずは目標を設定しましょう。次に大切なことは計画です。大袈裟に聞こえるかも知れませんが、計画なくして目標達成など絶対に不可能です。では、計画を実行するために重要なことは何でしょうか。それは、生活習慣を確立することです。簡単に言えば、規則正しい生活をすることです。「え?そんなことが」と、意外に感じる生徒諸君も多いでしょうが、不規則な生活をしていてはどうしてもいい加減になってしまい、計画の半分も実行できずに終わってしまいます。もちろん、強い意志が必要なのは言うまでもありません。
 この夏休み。生活習慣をきっちりと確立し、目標に邁進していきましょう。

<881> 2010.7/5〜2010.7/11

 今年も半分が終了してしまいました。「え?いつの間に?」と、愕然とする人もいるでしょう。しかし、紛う事なき事実です。
 脅しみたいなやり方は好きではありませんが、敢えて言わせてもらいます。
 受験生諸君。6年生の授業が始まってから早くも半年が過ぎました。そして、今から半年後には全ての結果が出ています。なのに君たちは気が付いていません。いや、知っているのに、気付かないふりをしているのでしょうか?この半年の間、君たちの学力は伸びていません。そりゃ、多少、知識は増えたでしょう。しかし、考える力が着いているとは言えません。何故でしょうか?それは、学習方法に問題があるからです。授業の受け方然り、家庭での復習然り、全てが甘いのです。授業中、真剣に考えようとせずに、答えが出るのを待っていませんか。解説を聞いているときも無反応。板書を写しさえすれば良しと思っているのではないですか。そんなことでは、家庭で復習しようとしてもできるわけがありません。せいぜいまた答えを写すだけで、だから間違えた答えを書いても平気なのです。分からなければ質問に来なさいと、いつも言っていますね。そのかいあってか、質問はするようになりました。それは素晴らしいことです。けれど、その後どうしています?質問したからもういいや、と思っていませんか?もう一度ちゃんと解き直していますか?
 何度も何度も同じ注意をしてきたはずです。なのに一向に改まりません。今のままでは、何時間授業を受けても同じことです。たとえ夏休みに200時間の授業を受けたとしても、得られるものは少ないでしょう。
 早く気付いて下さい。そして早く改めて下さい。全ては君たちの気持ち一つです。意識次第で効果は大きく変わります。
 

<882> 2010.7/21〜2010.8/2

 ようやく梅雨明け。今年は近畿地方にも梅雨明け宣言が出されたようで、いよいよ本格的な夏到来です。スカッとした毎日が続くことを期待しましょう。
 私は、この『宣言』というものが好きです。「やるならやる。やらないならやらない」とはっきりしたいのです。「できればやる。けど、できなくてもまあいいや」などという中途半端は嫌いだ、と言えば聞こえは良さそうですが、実はそうではありません。単に意志が弱いだけなのです。弱い人間だから、心に決めただけでは何もできない、言わなきゃ実行できないのです。情けないと思います。けれど、言った以上は守らねばなりませんから、それなりの効果はあります。『不言実行』が一番格好良いのはもちろんですが、『有言実行』ならぬ『宣言実行』もなかなか捨てたもんじゃありません。(念のために申しておきますが、有言実行や宣言実行という表現はありません。私が勝手に作った言葉です)
 さて、この夏休み。私は何を『宣言』しましょうか。「怒らない」なんてことは絶対に無理でしょうから、真っ先に削除。期することはいろいろありますが、細かいことを言っても仕方ありませんので、ここは一丁大きく『日々完全燃焼』としておきましょう。
 生徒諸君。これまでも散々注意をしてきました。この場でくり返すことは控えますが、自分が変わろうとしなければ、絶対に変われません。全ては自分の気持ち次第。そして、自分の行動は全て自分の責任です。今一度、自分の目標を確認し、目標達成のための計画を一つ一つ実行していきましょう。

<883> 2010.8/3〜2010.8/17

 『日々完全燃焼』を目標に掲げ、スタートした今年の夏休み。まだ10日ほどですが、今のところは順調に実行できているように思います。そこで、欲張りな私はもう一つ目標を追加します。それは『あきらめないこと』。今さらのような気もいたしますが、とても大切なことです。特に生徒指導においては、あきらめたら終わり。「もうあかん」と言う前に「もう一度がんばろう」と、いっしょに問題に立ち向かっていきいたいと思います。
 6年生諸君。よく頑張っていますね。ようやく本気になったようですね。授業に真剣に取り組む者が増えてきました。朝の電話掛けでも、ほぼ全員が起きています。精一杯頑張っている人達は、その成果が現れるのを楽しみにして下さい。努力は人を裏切りません。依然としていい加減な者もいるにはいますが、この時期に気が付かないようではどうしようもないでしょう。周りがいくら言っても、自ら改めようとしなければ効果はありません。早く目覚めてもらいたいものです。散々チャンスを潰した挙げ句、最後になって慌てふためいても、その時はもう遅いのですよ。
 同じことは低学年にも言えます。特に5年生は、一生懸命の人とそうでない人との差が顕著です。授業中の態度、家庭学習の取り組み方、あらゆる面でその差が目につきます。成績だけで判断しているのではありません。いや、むしろ学力の差はほとんどないのです。決定的に違うのは意欲です。人に言われてやっているだけの勉強からは得られるものはありません。6年生と同じく、こればかりは自分が気付かなければどうしようもないことなのですが、幸い、低学年諸君にはまだチャンスは残されています。答えを写しただけの宿題を提出して、ほっとしているような人達でも、今ならまだ間に合います。
 さて、アルゴクラブと3年生・4年生のみなさんは、しばらく授業がありません。楽しい計画やイベントもきっと多いでしょう。目一杯楽しみ、心と体を元気にして下さいね。そして後半、また素敵な笑顔を見せて下さい。規則正しい生活を忘れちゃいけませんよ。

<884> 2010.8/18〜2010.8/29

 早いもので夏休みもあと2週間。猛暑が続いておりますが、皆さんお元気ですか?充実した毎日を過ごされているでしょうか。
 私は・・・。情けないことにすっかり気力が萎えてしまいました。
 指導者がこんな事を言ってはいけないことは十分承知しております。けどもう限界です。目先のごまかしだけに終始しているような生徒達相手に、にこにこと笑いながら教えるなんてできません。今までもそんな生徒はいました。しかし、たとえば今年のある学年のように半数以上がいい加減な状態だったことは、かつてありませんでした。叱ったり、なだめたりしながら、我慢に我慢を重ねて指導してきましたが、一向に改まる様子はありません。誉めることが一番だとわかっていても、真剣に取り組もうとしない者のどこを誉めればよいのでしょう。上手に写したねとでも言えばよいのでしょうか。また、保護者の質も変わったらしく、容易にはこちらの真意が伝わらないようです。一体、どうすればよいのでしょう。注意をしなければ生徒達はいい加減になる一方ですし、注意したらしたで保護者には理解して頂けない。こんな状態で、信頼関係を築くのは相当に困難です。
 もちろん、一生懸命がんばっている人も多くいます。特に大半の6年生は必死に勉強しています。そんな彼らのがんばりには責任を持って応えなければなりません。
 正直申して悩んでおります。がんばっている者だけを応援すべきなのか、それともウソやごまかしを続ける者たちにもチャンスはあると、立ち直るのを待ち続けるべきなのか。
 毎年この時期には同じようなことを書いておりますが、現在の状況は今までになく深刻だと感じています。

<885> 2010.8/29〜2010.9/5

 年齢のせいでしょうか。時の経つのが早く感じられるのは。今年の夏休みは6週間もあったのに、あっという間に終わってしまいました。
 さて、みなさんにとってどんな夏休みでしたか?初めに立てた目標は達成できましたか。私は「完全燃焼・あきらめないこと」を目標に掲げ、偉そうなことを言っておりましたが、終わってみればほとんど実行できなかったように思います。しばらくは大言壮語を控えなければなりません。体力的なことより精神的に弱くなっていたようです。一部の生徒に失望し、いやもう一度と信じようかと思ったらまた裏切られ、そんなことのくり返しに少々疲れてしまいました。しかし、いつまでも滅入っていても仕方ありません。心機一転、もう一度がんばろうと思っております。
 これから6年生は一番しんどい時期を迎えます。運動会の練習で体力的には限界に近くなりますし、何と言ってもこれからは時間が少なくなってきます。そんなときこそ、気力が一番大切になります。辛いことがあっても、この夏休みを乗りきった自信がきっと君たちを支えてくれるはずです。努力は必ず報われます。元気を出してがんばりましょう。

<886> 2010.9/6〜2010.9/12

 先日、とある学校の説明会に出かけました。みなさんもよくご存じの学校ですが、あえて名前は伏せておきましょう。私は毎年必ず参加しています。それは、その学校には勢いがあるからです。とにかく元気。学校全体が熱いのです。(この猛暑の一因かも知れませんね)説明会でも、先生方はやたらとテンションが高く、初めて行ったときは「この人達少しおかしいんとちゃうやろか」と思ったほどです。ですから、説明を聞きに行くと言うよりは、元気を分けてもらうために参加していると言った方がよいかも知れません。
 今年で創立25周年を迎えるそうで、今回の説明会では今までとは少し趣が異なり、創立当時の思い出話をされていました。とても興味深く聞かせてもらいました。この学校の目標は、創立当初から決まっていたそうです。「日本一の学校を目指す」このスローガンの元に熱意のある先生達が集まり、目標達成のために何が必要かを日夜議論を重ね、様々なことを一つずつ一つずつ実践していったそうです。その取り組みの成果は徐々に現れ、現在に至っていると校長先生は仰っていました。
 その話を聞き、私は大変感動しました。確かに彼らは言っていました。「5年後は(合格実績で)○○学校を追い抜く。10年後には△△学校に追いつく」と。当時は「何を大きな事言ってんだ」と正直、話半分程度にしか聞いておりませんでしたが、今では何とその言葉通りになりつつあるのです。まあ、学校の価値を何で判断するかは様々ですが、大言壮語に終わらなかったのは立派だと思います。もちろん、並大抵の努力でなし得ることではないでしょう。教職員全員が一丸となって取り組んだ結果であるのは言うまでもありませんが、それにしてもなかなかできることではありません。校長先生は仰っていました。「一番大切なのは情熱だ」と。
 我が身を振り返り、何とも恥ずかしくなりました。私も目標を口にする方ですが、ビッグマウスもいいところです。目標実現のための努力も足りませんし、何より『情熱』を失っておりました。今一度熱い心を取り戻し、精進していきたいと考えております。

<887> 2010.9/13〜2010.9/19

 日中の厳しい暑さは相変わらずですが、朝晩などはようやく秋の気配を少しだけ感じるようになりました。
 さて、運動会のシーズンですね。ただ、この暑さのため、運動会自体を延期している学校もあると聞きます。生徒諸君は、暑い中での練習で、毎日大変だと思います。くれぐれも無理をしないように、体調管理だけは十分気を配って下さいね。
 ところで、一部の保護者の方々にはずいぶんとご心配をおかけいたしましたが、私は、すっかり回復しました。
 実は一時期、精神的にかなり参っておりました。一体何を悩んでいたのか。簡単に申せば、理想と現実の違いに悩んでいたのです。私がこうあって欲しいと願う生徒の姿と、実際の生徒の様子が余りにもかけ離れており、例えば宿題の取り組み方一つをとってみても、ただ叱られるから仕方なしにやっている生徒の何と多いことか。子どものことですから、現実を甘く考えてしまうのも、ある程度は仕方ないかも知れません。しかし「夢は果てしなく。けれど努力は嫌でございます。楽なことだけして高望み」という態度には、怒りを通り越して憎しみすら覚えてしまいます。いくら注意しても一向に改めようとせず「何が悪いんだ」と、開き直る者までおりました。当然、ウソやごまかしのオンパレードです。ほとほと疲れ果ててしまい、この仕事そのものまでが嫌になりかけておりました。何とかしなければと色々考えてみても、「こんな奴らのために何で必死にならなあかんねん」と、気持ちは萎える一方。本当に行き詰まっておりました。
 そこで、発想そのものを転換することにしました。少々情けない気もしましたが、判断基準を少し変えてみました。
 そもそも、期待するから裏切られたように思い、信じるから騙されたと感じるのです。では、最初から何も求めなければ良いのではないでしょうか。子どもはウソをつくものだと、割り切ればよいのです。彼らの言葉に真実はなく、全てがウソとごまかしから成り立っていると考えれば、ウソをつかれても腹は立ちません。約束を破られても怒りません。授業でも同じことが言えます。こう教えたら分かるはずだと思い込むから、理解してもらえないと怒るのです。最初から期待しなければ、分かってもらえたときの喜びは大きいでしょう。姿勢が悪かろうが、人の話を聞かなかろうが、集中していなかろうが、それが当たり前だと思えばいいのです。このように考えたら、相手を叱る必要はなくなります。「ダメで当たり前。出来ればスゴイ」と誉めれば良いのです。今までは「出来て当たり前。出来なかったらダメ」と思っておりましたから、注意ばかりでした。これでは、生徒たちは萎縮する一方です。誤解のないように申しておきますが、けっして相手を馬鹿にしたり、指導を諦めたりしているのではありません。見方を少し変えただけです。
 このように考えると、いきなり心がとても楽になりました。何故もっと早く気付かなかったのかと後悔すら覚えました。もちろん、全ての学年に当てはまることではないでしょうが、部分的に取り入れていこうと考えております。詳しくは、今度の全体保護者会でお話ししたいと思います。

<888> 2010.9/20〜2010.9/26

 先日の全体保護者会には、ご多忙にも関わらず多数出席下さり、誠にありがとうございました。生徒達の学習状況及び改善すべき点等を報告するとともに、夏休みを振り返り、現在の私の心境を正直に述べさせてもらいました。上手くお伝えすることができたか不安ではありますが、ご理解いただければ幸いです。
 さて、ようやく秋を感じられるようになってきました。5年生に「秋の気配」というテーマで作文を書いてもらい、秋の訪れを何で感じるのか教えてもらいました。気温や食べ物で感じるというのが多かったですが、まあ当たり前かも知れませんね。中には、風の匂いや虫の声(セミが鳴き止み、コオロギなどが鳴き始めた)で気付くという、詩人の感性を漂わせているものもありました。猫の帰宅時間が早くなったからというものもあり、少々理解不明でしたが、なかなか面白く思いました。
 私は、空の高さですかね。秋の空は、夏とは違い明らかに高く感じるのです。一体、どうしてでしょう。雲の位置が違うからそう感じるのでしょうか?それでも、雲一つ無い快晴でも秋の空の方が高いように思えるのですが、気のせいですか?どなたかご存じの方がいらっしゃったら教えて下さい。

<889> 2010.9/27〜2010.10/3

 「私は甲子園に出場したことがある」と言うと、生徒達は全員「うっそ〜!」と叫びます。ウソではありません。ただし、それは小学生の頃の話。だれも、高校野球で出場したとは言っておりません。
 私が住んでいた西宮市では、市内の全小学校が参加する小学校連合体育大会なるものがあり、その会場が甲子園球場でした。(ネットで調べたら、現在も続いているようで、球場改修のため一時期中断されていましたが、今年から再開されるとありました)それはそれは大がかりなもので、大会の前はけっこう練習した記憶があります。私はなんとリレーの選手に選ばれていて(と言っても補欠のまた補欠でしたが)、それだけでものすごく緊張しておりました。幸い出場することはなく、衆人の前で醜態をさらすことは免れたのですが・・・。結局、学年全員での踊りに参加しただけでした。曲目も不明で、手ぬぐいを首にかけ怪しげなふりで踊っていたことだけを覚えております。最後に全員が寝転がるのですが、見上げた青空のなんときれいだったこと。そして、外野の芝生が気持ちよく、甲子園出場記念にと少しちぎって持って帰ったことも、今となっては素敵な?思い出です。
 運動会のシーズンのせいでしょうか。大昔のことを思い出してしまいました。生徒諸君の晴れの舞台の日が、好天になることを願っております。
 運動会が終われば、落ち着いた毎日が戻ってくるはず。勉学には絶好の季節です。低学年の諸君も、この秋を『勉強の秋』としてみてはいかがでしょうか?

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