<630> 2005.4/4〜2005.4/10
 ようやく春めいてまいりました。春期講習も残すところわずか。生徒たちはみんな元気なので、嬉しく思います。6年生達からも、やっとやる気が感じられるようになってきました。もちろん、学力面ではまだまだですし、学習態度も手放しで褒められないもどかしさはあります。しかし、今の調子で頑張れば何とかなるように思えます。少しずつですが、手応えを感じております。やはり一番大切なものは「よーし頑張るぞ」という気持ちです。今の気持ちを忘れずに、目標に向かって努力を続けてほしいものです。
 しかし、中には努力することから逃げ出している人も(各学年に1人、2人)います。その場しのぎのごまかしは何の役にも立ちません。頑張ってみたけどできなかった、というのならば構いません。けれども、初めから努力しようともせず、結果(=評価)ばかり欲しがる。はっきり言って最低です。何のために努力するのか、もう一度よく考えてみてください。中には、時間に追われて仕方なく楽な方法を選んでしまった人もいるでしょう。思い当たるところがある人は、なぜそうなってしまったのかを深く反省して下さい。
<631> 2005.4/11〜2005.4/17
 春期集中講座が終了し、少しは時間的に余裕ができるかなと思っておりましたが、何故か忙しい毎日です。でも、決して嫌な忙しさではないので、それなりの充実感があります。
 それにしても一気に春になりましたね。まさに春爛漫です。桜も満開。折しも、入学式のシーズン。新入生にとっては、素晴らしい思い出になったことでしょう。私も先日、次男の入学式に行って参りました。一風変わった入学式でした。と言うのも、私のイメージしていた入学式は「講堂に新入生が集まり、校長先生からお言葉をいただき、保護者は後ろでそれを見守る」というものでした。途中まではその通りだったのですが、そのあと場所を移動して、お寺に参拝。記念撮影の後、自由行動。そこで解散だったのです。まるで、ハイキング?です。移動に時間がかかったので疲れちゃいましたが、素晴らしい天気の下、満開の桜を眺めながらのんびりとした気分に浸ることができ、とても幸せな時間でした。(ただ、天気が良すぎて、私の頭はまたもや、やけど状態です)30年以上前の自分の入学式(そのときも桜が満開でした)を思い出しました。「さあ、息子よ。頑張るんだぞ」と、最後はいつもの親馬鹿となりましたが、心に残る入学式でした。
<632> 2005.4/18〜2005.4/24
 先週も忙しい1週間でした。この忙しさはしばらく続きそうです。実に多くのことがあったにも関わらず、何ということでしょう。この紙面に書くべき事が何もないのです。と言うより、報告できる状態ではないのです。全てが未解決。もしくはどうしようもないことばかり。とても歯がゆい思いです。体調が今一つスッキリしないのも、どうやら季節のせいばかりじゃなさそうです。まあ、少しずつ解決に向けて動いていこうと思っております。あまりご心配なさらぬようにお願い致します。あ、一つだけいいこと?がありました。昨年末から続いていた右手のしびれが、いつの間にか気にならなくなったのです。忙しくて1ヶ月ほど病院に行っていなかったのですが、不思議です。結局、しびれの原因も分からずじまいでした。治療しないのがよかったのかしら等といい加減なことを考えてしまいます。でも、先ずは一安心。再発しないことを祈るばかりです。
<633> 2005.4/25〜2005.5/1
 突然ですが、事件発生。(まあ、事件とはいつでも予告なしにやってくるものですね)
 仕事用に使用しているノートPCが突然動かなくなりました。土曜日の晩のことです。原因は分かりません。メール(でこぱん便)を書いていたら突然かたまり、最初は「ああ、フリーズしちゃった」と気楽に考えておりました。いつもなら再起動をするとご機嫌を直してくれるのですが、今回はどうやら少し様子が違うようです。シャットダウンもできません。仕方なしに強制終了。電源を入れ直すと、しばらくは動いてくれます。でも、また突然うんともすんとも言わなくなります。そんなことの繰り返し。まるで、気まぐれ娘の相手をしているみたいで、疲れ果ててしまいました。「こりゃあかん、修理に出そう」と思いましたが、このPCには教材やいろいろ重要なものが入っています。「修理から返ってきたら、空っぽになっていました」では、お話になりませんから、まずはバックアップ。バックアップは何とか終了しましたが、これだけでもう半日のロスです。で、現在は・・・。何故か動いてくれています。こわごわですが、しばらくはこのまま使おうかと思います。
 本来ならば、今回、低学年の生徒達の問題点について書くつもりでした。それはまたそのうちに。
<634> 2005.5/2〜2005.5/8
 東大寺学園に行って参りました。今回は小島同伴です。田中満夫校長先生と大地章夫教頭先生が、お忙しい中、時間を取って下さりました。
 いきなり、校長先生が「般若さんとお会いするのは、10年ほど前に私が天王寺教室に伺ったとき以来ですかね」とおっしゃり、私はすっかりパニックに陥ってしまいました。というのも、私はそのことを完全に失念しており、「え〜!?そうでしたか?」と申し上げましたが、しばらくは上の空。お話を伺っている間もずっと「いつだったのだろう?どうして覚えていないのだろう?」と考え続けていました。そのため校長先生に「この点はどうお考えですか?」と尋ねられたときに、すぐに答えられなかった上、とんちんかんなことを言ってしまいました。きっと「こいつ、あまり賢くないな」と思われたことでしょう。
 しかし、そこは小島がカバーしてくれました。彼は東大寺学園出身です。しかも、大地教頭先生は彼の高校時代の担任。教頭先生も彼のことをよく覚えておられ、思い出話に花が咲いていました。卒業のときに渡しそびれたという記念品も大事に預かって下さっていて、受け取った小島は恐縮していました。その間に、私は何とか態勢を整えることができました。
 校長先生も教頭先生も「親の学校に対する要求が以前とは大分質が変わってきている」とおっしゃいました。私もそのことは、かねてから感じておりました。どうして「自分の子を○○してくれ」などと学校に頼めるのだろうかと。おかしいと思わないのだろうか。例えば、入学後に、勉強を一生懸命やろうが、クラブに夢中になろうが、それは全く自由。そしてその結果どうなろうが、全ては本人の責任のはず。成績が下がったのを、学校の指導体制の甘さだと指摘するのは、甚だ筋違い。また、過去○○大学に何人合格したとか、△△大学に今年は何人合格だとかは、生徒達には無関係。なのに、その数字ばかりを追いかけ、あげくは「あの学校はよい学校。この学校は下がってきている」などと決めつける人がいますが、私に言わせれば笑止千万。学校とは、あくまでも教育を提供してくれる場。大学に合格させてくれる所ではありません。いや、勉強以前に人間としてもっと大切な何かを学ぶ場所だと、私は思っております。私の考えは極端かも知れません。けれど、お話を伺っているうちに、私の学校観は間違っていないという思いを強くいたしました。
 東大寺学園は、ある意味では保守的な学校だと言われます。しかし、現在の風潮を全く無視しているわけではありません。保護者のニーズにも対応すべき点には応え(例えば、自発的な勉強会、補習及び質問受付など)、生徒の意識向上に努められています。数々の改革に取り組まれながらも、教育方針の根底には「学校はあくまでも学びの場である」という信念が貫かれており、私はその頑固さを実に素晴らしいと思っております。
 今回、「御校の素晴らしい教育方針をぜひ私どもの保護者にも伝えて欲しい」とお願いいたしましたところ、校長先生は、ご多忙の身にも関わらず、快く引き受けて下さりました。「少し厳しいことも言いますよ」とおっしゃっていたので、どんなお話をしていただけるか、とても楽しみです。
<635> 2005.5/9〜2005.5/15
 今回はこの欄を書くのが気が重い。というのも、かねてからの予告?通り、生徒達の問題点についていささか厳しいことを言わねばならないからです。最初は低学年を中心に触れるつもりでしたが、そのまま6年生にまで当てはまるところがまた情けない。
 先日お届けした『でこぱん便』で、「心をしっかり持って頑張っていこうね」と全員に書きました。理解してもらえたかどうか少し不安です。私が言う「強い心」とは、「自分の意思を貫く」ことです。我をはり通して主張を曲げないというのではありません。自らが決めたことをやり抜こうとする心を持ち続けることです。もちろん、楽に出来ることばかりではありません。くじけそうになったとき、どこまで歯を食いしばってがんばれるかが、その人の値打ちを決めるのだと私は思っております。ところが、最近の生徒達にはその根性が足りない。すぐ楽を求めます。逃げ出そうとします。さらにはウソでごまかそうとします。私がいつも生徒達を叱るのは、これが原因です。例えば宿題。やったけど出来なかったというのと、やらなかったというのとは全く違います。なのに平気な顔で「難しいから出来ませんでした」と言うのです。考えた痕跡すらありません。一体君の心はどこにあるの?と尋ねたくなります。授業中でもそうです。考えたけれど分からないというのならば構わないのです。その姿勢があれば必ず分かるようになります。けれど、難しそうだから考えない。これじゃ、出来るようになるはずはありません。理解不能なほど難解なことをしているわけでもないのに、ただ無表情に黒板を写しているだけの生徒を見ていると、もっと分かろうとしてよ!と叫び出したくなります。その思いを我慢しながら、毎回授業をしています。授業中に考えず理解できない者に、じゃ家で理解して来てねと言うこと自体が無理です。これでは復習になりません。授業中に考えたけれど分からなかった。でも説明を聞いたら理解できた。そういう問題をもう一度解き直して欲しいのです。それが出来たとき、力がつくのです。自信にもなります。しかし、その最初の一歩を踏み出そうとしないと・・・。当然家でも分からない。それでもやっていかないと怒られるから、仕方なしに答えを写す。その結果、よけいに怒られる。全くの悪循環です。そんなことをくり返していては、やる気すら失ってしまいます。実力以上のものを求めるつもりはありません。君たちの精一杯をみせて欲しいのです。そうすれば、必ず変わります。ぜひ「強い心」を忘れないでください。
<636> 2005.5/16〜2005.5/22
 痛ましい事故や恐ろしい事件が続いています。それなのに、どうして事故のことを書かないのかと思われている方もおられるでしょうが、書かないのではなく書けないのです。
 災害や事件は、自分の力で防げるものではありません。せいぜい交通事故にあわないようにと注意するくらいのものです。ですから、起きてしまったことに対しては何も言いようがなく、また当事者でもなければ、とやかく言うべきでもないでしょう。もちろん、心は痛みます。被害に遭われた方を気の毒にも思います。しかし、それを口に出してしまえば、何かうそになってしまう。そんな気がしてならないのです。冷たい奴だと思われるかもしれませんが、何もできないのであれば、沈黙する他はありません。
 私が言えるのは、生徒指導に関してだけです。先週は厳しいことを書かせてもらいました。その効果を期待していたのですが、甘かった。全く反応なしでした。当の生徒達は、自分のことを指摘されていることにも気づいていない様子。非常に落胆しました。それでも嘆いているばかりでは仕方がないので、わかってもらえるまでとことん指導していこうと思います。ただし、今までよりは厳しくなりますよ。
<637> 2005.5/23〜2005.5/29
 先日の東大寺学園中学校・高等学校校長の田中満夫先生をお迎えした教育講演会。ご多忙中にもかかわらず、多数の方々に参加いただき、誠にありがとうございました。
 実に素晴らしい講演会でした。まさに、時が経つのを忘れると表現するのがぴったりとあてはまる、引き込まれていくお話ばかりでした。
 まず、こどもたちが力強く育っていくために必要な条件とは何か。また、そのためのよりよい指導のありかたとはどういうものか。について、様々な具体的な例を挙げながら分かりやすくお話し下さりました。こどもたちにとって必要なのは、自己の存在を確認すること。そのためには仲間(最初は家庭でありそれが成長とともに社会となっていく)が大切であり、そこでの相互信頼が高い自己評価につながり自信となる。自立と孤立とは違うものであり、所属感と貢献感が大事であると教えて下さりました。また学習についても、学びの基本は学ぶことと考えることだと、論語を例に挙げられてお話し下さりました。学習を通じて得られる達成感を持続させることこそが大切であり、(楽をしてより豊かなものを求めるという現代の風潮は仕方がないものかもしれないとはいえ)困難にはまともにぶつかって乗り越えていかねばならないとおっしゃりました。楽をして済ますと空虚感が残り、それを埋めようとして問題行動を起こすのだと。私がいつも言っている「努力の尊さ」とまさに一致していて嬉しく思いました。そして、よりよい指導をするためにはある程度の強制も必要だとおっしゃりました。しかし、強制だけではだめで、自発性と誘いかけとの組み合わせが大切だと言うお話には、なるほどと思うとともに反省させられました。そのためには対話が重要だともお話しになり、大変勉強になりました。
 お話は、現在の教育改革の疑問点にも及び、国の施政にただ迎合していてはだめで、対策を講じるべきだと、具体例を挙げて教えて下さりました。
 最後に、学校と家庭の取り組みについてお話し下さりました。家庭は、自己の堅固な根拠地であり、学校は緊密な人間関係を築いていく場で自立への過程である。場としては違うが、役割としては共通している面も多い。親や教師は、こどもたちをありのままの姿で受け止めることが必要であり、その後で対話を通じて修正していけばよい。とおっしゃりました。どの言葉も心に響くものばかりでしたが、中でも「こどもの指導に関しては労を厭わない」「騙されても騙されても信じようとする」の2つが特に印象的でした。今後の指導に役立てたいと思います。
 残念ながら、私の拙い筆力では、あの場の感動、お話の素晴らしさを再現することは到底無理です。今回の講演会は一部をビデオに撮影いたしました。ご希望の方がございましたら貸し出しいたしますので、お申し付け下さい。
<638> 2005.5/30〜2005.6/5
 梅雨入り前の一時、爽やかな天気が続いております。
 さて、年間休講日です。もう今年度も3分の1が終わったのですね。今回、最初の予定では愛知万博に日帰りで行くつもりでおりました。しかし甘かった。全く準備不足でした。なんでもインターネットで予約しておけば、並ばずに観られるらしい、とは聞いていたのです。券を購入したのが数日前。いざ予約!と思いきや・・・。が〜ん。完全に終わっていました。1ヶ月前から予約は受け付けているらしく、観たいなと思っていたものは全て予約終了。そりゃそうですよね。そんなに都合良くいかないですよね。仕方がないので、今回は断念し、日を改めることにしました。だって、ただ並びに行くだけじゃ、何しに行ったのか分かりませんもの。でも、行ける時ってあるかな〜?ま、もともと休講日とはいえ、火曜日は6年生の合格判定テストでしたし、息子たちも中学生になって家族で出掛けるなんてと嫌がるようになったし、絶対に万博を観に行くぞ〜!と気合いを入れていたわけではありません。家でパソコンのリカバリーでもします。その結果は次回のショート通信にて報告します。成功をお祈り下さい。
 そうそう、息子たちといえば、彼らが幼かったころのぬいぐるみを整理しました。ただ、どれもこれも想い出のあるものばかりで、捨ててしまうのも忍びない。そこで、教室に持ってきて生徒達に引き取ってもらうことにしました。中にはだいぶ汚れているものもあり(一応クリーニングには出してあります)どうかなとも思いましたが、意外や意外。割と人気で、あっという間にもらい手がつきました。じゃまになるだけかも知れませんが、大事にかわいがってやって下さい。
<639> 2005.6/6〜2005.6/12
 全く充実感のない休日でした。年間休講日、予告通りパソコンのリカバリーに挑みました。開始したのが火曜日の午後、終了したのは金曜日の午前でした。いや、正確に言うと、まだ終了しておりません。
 ここで、リカバリーについて説明いたしましょう。簡単に言えば、パソコンを買った直後の状態にもどすことです。新品になるのです。何と素晴らしいことでしょう。でも、下手するとデータも全て真っさらになってしまいますから、注意しなければいけません。
 手順は以下の通りです。
  1. 必要なデータをバックアップ(いったん別の場所に移します)
  2. リカバリー(パソコンを最初の状態にします)
  3. 設定の仕直し。ソフトを入れ直してデータもパソコンに返します。
 たったそれだけ?簡単やんかと、みなさんは思われるかもしれませんね。でも、なかなか大変な作業なのです。バックアップだけでも半日仕事です。そして、一番面倒なのは設定のやり直しです。まあ、それでも何とか一通り終わりました。
「やれやれ、疲れたわい。さーて、早く教材を作らないと」
と思ったとたん、どこかで見た状況に・・・。全く動きません。リカバリー前と同じ症状です。おかしいぞ!とサポートセンターに問い合わせると、
「リカバリーをもう一度行ってください」
との冷たいお返事。
「うっそ〜ん!そんなバナナ?!なんでやね〜ん!」
なんて言いませんよ。素直な私は、言われた通りやり直しました。はい、それも3回も。
「今度こそ大丈夫だ。よし、症状も出ていない。やった〜!ついに完成!やっと眠れる」と思ったのが金曜日の午前9時。アドバイスをして下さった方にお礼の電話をし、1時間ぐらい眠ったでしょうか。でも寝ている場合ではありません。教材ができていません。さあ、仕事再開。眠いです。けど、パソコンは快調に動きます。私もご機嫌です。
 ところが、幸せな時間はあまりに短かった。たったの3時間でした。出勤前にまたもや、見慣れたブルースクリーンが・・・。(ブルースクリーンとは、エラーの内容が英語で書いてある青い画面です。私にはもちろん読めませんが、とっても良くない知らせであることは確かです)何ということでしょう。はっきり言って我が目を疑いました。
「よし、見なかったことにしよう」
そのまま、事務所に入りました。みんな心配そうにリカバリーの首尾を聞いてくれましたが、私は力なく笑うだけでした。
 え?現在ですか? はい、すぐ動かなくなります。これを書いている間にも何度も動かなくなりました。あ〜あ。
 今回は愚痴をダラダラと書いてしまいました。ごめんなさい。ショート通信にも同じ事を書いたというのに。そうそう、ショート通信と言えば・・・。みなさん、ちゃんと読んでいますか?ある生徒は、「最近はあまり読んでないな〜」と言っていました。がっかりです。全員分を書くのに、毎回何時間もかかっているのですよ。
 かつて「困難は天の配剤ですよ」とある人に諭されたことがあります。今回のことを神の恵みとはなかなか考えられませんが、パソコンの技術以外にもいろいろと学んだことがありました。めげずに、がんばっていこうと思っております。

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