<620> 2005.1/17〜2005.1/23
 6年生たちにとって、とうとう最後の週になりました。この学年が特別というわけではありませんが、実に様々な想いが残りました。一筋縄ではいかない生徒ばかりでした。例えば、学習面では、優秀なくせにすぐ手抜きをしたり、注意されなければこれ幸いとばかり怠け続けたり、同じ事を何度説明してもその場限りだったりと、一言で表現するならば、大変疲れさせられました。生活面でも同じです。注意されたとき、神妙に聞いているかと思えば実は全て他人事、私には関係ないわ〜って思っていた人の多いこと。素直そうに見えても結構頑固。この子たち一体何考えてるねんと、真剣に悩みました。はい、何度となく。よく言えば無邪気。悪く言えば自己中心的な、そんな人たちばかりでしたが、私は彼らが大好きでした。きっと彼らのことは忘れるまで忘れないでしょう。
 さて、一人感傷に浸っている場合ではありません。今週はいよいよ入試本番。彼らにとって、試練のときです。ここまでの精進の全てを出し切ってもらいたいと思います。努力が最高のかたちで報われることを願っています。
<621> 2005.1/24〜2005.1/30
 先日の新年度保護者会には、ご多忙中にも関わらずご参加頂き誠にありがとうございました。新6年生の保護者は全員がご出席下さりました。熱意を感じるとともに、私どもの責任の重さに身が引き締まる思いでした。
 ところが、その日はちょうど奈良の入試結果発表の日。電話が鳴るたびにだれからだろう?どうだったのだろうと、気になって話に集中できません。全員がそわそわとして、本当に申し訳ありませんでした。ある保護者の方からは「先生。どうしてこんな日にしはったん?」と言われてしまいました。さて、その結果は・・・。しばらくお待ち下さい。まだ、生徒達は懸命に挑戦を続けております。全員の入試が終わり次第、報告したいと思います。
<622> 2005.2/1〜2005.2/6
 今春の中学入試が終了しました。生徒達は精一杯がんばりました。結果云々より、ここまでの彼らの努力を褒めてあげたいと思います。
 第一志望の学校に合格できた人。おめでとう。努力が最高のかたちで報われて本当に良かったと思います。ただ、その結果におごることなく、ここでの経験を忘れずにさらに精進を続けて下さい。
 惜しくも無念の涙を流した人。絶対にくじけてはいけません。大事なのは結果ではなく、途中でどれだけがんばれたかです。君たちががんばってきたことは、誰よりも君たち自身が一番よく分かっているはずです。これ以上できないほどやってきたのなら、結果に対して卑屈になる必要は全くありません。堂々と胸を張って生きて下さい。努力は決して無駄にはなりません。
 さて、このたび奈良教室を閉鎖し、天王寺教室と統合いたしました。十坪ほどの小さな部屋でしたが、十数年もの間、多くの生徒達とともに過ごした、思い出のいっぱい詰まった場所でした。泣いたり笑ったり、たくさんのドラマがありました。仕事が終わらず夜を明かしたことも、何度もありました。その場所を失うのは寂しい気もしますが、いつまでも感傷に浸っていてはいけません。今一度初心に返り、指導に没頭しようと思います。
 さあ、いよいよ新年度スタートです。今年はどんなドラマが始まるのでしょう。新しいメンバー達との出会いも楽しみです。精一杯がんばりたいと思います。
<623> 2005.2/7〜2005.2/13
 新学年が始まって1週間。授業が一通り終わり、全ての生徒に接しました。生徒たちは概ね元気そうで安心いたしました。しかし、新入生の中には、授業の受け方がまだよく分からず戸惑っている人もいます。授業中、ただ説明を聞いたり答えを写したりしているだけでは、実力はつきません。最初は出来ない問題や分からないことがあって当たり前。間違えるのは嫌だからと尻込みせずに、積極的にどんどん取り組んでいきましょう。また、以前から通っている人の中にも、授業曜日が変わったり、時間帯が遅くなったりと、まだ新年度の時間割に慣れていない人がいるようです。特に新5年生、やる気は1番伝わってくるのですが、授業の終わり頃になるととても眠たそうにしていました。早く慣れて、自分の生活のペースをつかんでもらいたいと思います。
 さて先日、次男の小学校で音楽発表会が行われました。11月に行われるはずだったのですが、ある事情で延期になっておりました。今回はビデオもカメラも一切禁止。でも、それもなかなか良いものです。心に焼き付けようとしっかり観て参りました。子ども達の音楽に上手いも下手も関係ありませんね。一生懸命な姿を見ているだけで胸が熱くなりました。しかし、一人ハンカチを口にくわえてウルウルしていたら、息子は友だちに「おまえの父さんやっぱり変やな〜」と言われたらしく、ご機嫌ナナメでした。ごめんね。でも、もうすぐ卒業式。きっとまた泣くんだろうな〜。
<624> 2005.2/14〜2005.2/20
 今回は、時の流れについて書くつもりですが、意味不明に終わるかも知れません。
 全ての時間は均一に流れているのでしょうか。大きな目で見れば等しいのでしょうが、明らかに密度が違う時間は存在すると思います。例えば、家族と食事をしている場合を考えてみても、夕食の団らんの時間と朝食の慌ただしい時間が同じだとは思えません。また、遅れちゃならないと急いでいる登校時とのんびりと歩いている下校時とを比べてみても、同じ10分でも密度が違うように思います。友人とおしゃべりをしている1時間と授業を受けている1時間、あるいは試験を受けている1時間とでは濃さが違うはずです。同じ人にとってもそうですし、違う人ならなおさらです。密度の違いと言いましたが、質の違いと言ってもよいかも知れません。それは本人のとらえ方次第で決まるものです。ある人にとっては極めて重大な瞬間であっても、別の人には大して意味を持たないただの一瞬かも知れません。当然のことですが、その人の考え方次第で意味は変わってきます。その意識の違いは、目的の有無にかかっています。たとえ話ばかりで恐縮ですが、ある電車に乗ろうとしている2人がいたとしましょう。一方は、人と会う約束をしていて絶対にその電車に乗らなければ間に合わない人。片や、別にその電車でなくても今日中に着いたらいいやという人。全然違いますよね。電車に乗ろうという意気込みからして違うでしょうし、乗ってから目的地に着くまでの気持ちも違うはずです。何が言いたいのか少しわかりにくくなってきました。目的意識がないと事の重大さに気がつかないことが多いと言いたかったのです。時間の密度の違いは、本人の目的意識の差とも考えられますね。
 しかし、必ずしも密度の高い時間の方が良いとは言えません。たおやかに流れる時間も必要です。人間は絶えず緊張し続けることは不可能です。緩和する時があってこそ、緊張できるのです。ただ、止まってしまってはいけません。ゆっくりでも構いませんから、絶えず活動し続け、目的を見失わないようにすべきです。
 最近、卒業生がよく遊びに来ます。半月前の緊張がうそのような彼らの表情を観ていて、ふと感じたことを書いてみました。
<625> 2005.2/21〜2005.2/27
 やっと合格者氏名を掲載しました。(追加合格に淡い期待をかけ続け、延ばし延ばしにしていたのですが、一旦?断念)今年も全員の氏名を載せることが出来ました。合格者の延べ人数は66人。合格校は計18校(実際の進学先は10校)となりました。生徒達の氏名を見ていると嬉しくなります。一人一人に様々なことが思い出され、時間が経つのも忘れてしまいます。「しばらく会っていないな〜。今ごろどうしているのかな?」などと、まるで恋人のことを考えている乙女のような心境です。
 しかし、私はこの想いを封印します。新学年がスタートして、はや1ヶ月。いつまでも過去の思い出に浸っていられません。また、のんびりしていられるような状況ではないのです。毎年の事ながら安心できる学年など全くありませんし、いつもスタートしたばかりはどの学年も問題が山積みです。一つずつ解決していきたいと思っております。
<626> 2005.2/28〜2005.3/6
 先日、病院に行ってきました。実は、昨年末より右手にしびれがあり、最近は人差し指の感覚がない状態。チョークも持てません。(中指で挟んで持っているので、変だなと気づいた人もいるでしょう)何科に行けばよいのかも分からなかったので、とりあえず総合病院へ。すると整形外科に行きなさいということでした。レントゲンを撮ってもらい、診察を受けたところ、右第六頸椎神根症と診断されました。何でも少し首の骨が曲がっていて、それが神経を圧迫して右手のしびれを引き起こしているのだそうです。やはり、あの事故が原因になっているのでしょう。今ごろになってと思いますが、人の身体は微妙ですね。で、現在はリハビリ中です。先週より始めました。首の牽引、電気ショック?などいろいろあるのですが、気に入っているのはマッサージです。初めは、力任せに骨のずれをボキボキボキって治されるのかと心配していました。でも、全然違うのです。ほんの少し力を加えられますが、あまり痛みはありません。何でも少しずつほぐし、ずらしていくのだそうです。とても気持ちがいいので、何分でもしてもらいたくなります。毎日でも行きたいところですが、その必要はないとキッパリ言われてしまいました。ただ、リハビリに行くと、個人保護者会がはかどらず困っております。幸い一ヶ月程度で良くなるだろうとのことなので、今は治療を優先させてもらおうかと思っております。
<627> 2005.3/7〜2005.3/13
 新中1(旧6年生)たちの授業を久しぶりに行いました。えっ、中学?と思われる方もいらっしゃるでしょうが、今年から中学生のコースを復活させ、私が数学を教えることになりました。
 数学といっても、入学前によくある準備講座的なものではありません。私は、せっかく私学に通うのにわざわざ塾にまで行かなくてもよいと考えております。学校の授業を中心に、しっかりと予習復習してゆけばそれで十分。学校で学習する内容は学校で学べば良し。あえて先取りする必要はないと思っております。ですから、今回の数学コースでは、おそらく学校ではあまり詳しく学習しないであろうと思われるテーマ「幾何」を取り上げました。もちろん、どの中学校でも図形は学習します。しかし、幾何の証明を徹底的にやる学校はあまり多くないはずです。また、現代の風潮として、感覚では分かっているけれどうまく表現できないという子どもが増えています。まして、論理的に自らの考えを説明できる子は極めてまれです。幾何学には論理的な思考が必要です。論理的思考能力を身に付けるには、幾何学はうってつけの教材だといえるでしょう。私は、難しい問題の証明をするつもりはありません。幾何学を通じて、生徒達が物事を論理的にとらえる事ができるようになればと思っています。
 とはいえ、私自身数学を教えるのは10年ぶり。まして幾何となると、真剣に学んだのは30年以上も前のことになります。なかなか簡単にはまいりません。教材一つ作るのにもとても時間がかかりました。
 さて、肝心の生徒達の反応は・・・。一言で申せば大変固かったです。見慣れぬ用語にとまどい、数学的表現に慣れていないこともあるのでしょうが、どうやらそれだけが原因ではなさそうです。入試が終わって1ヶ月ちょっと。彼らの多くは、きっと久しぶりに頭を使ったのではないでしょうか。まあ、今は仕方がないでしょう。焦らずゆっくりと鍛えていきたいと思います。
<628> 2005.3/14〜2005.3/22
 先日の全体保護者会には、多数参加くださり、誠にありがとうございました。ここまでの学習状況と各学年の問題点についてご報告させて頂きました。
 ところで、突然ですが、何か問題が発生したとき、人はどう対応するのでしょう。問題の内容にもよりますが、いろいろなパターンが考えられると思います。
  1. 甘んじて受け止める。
  2. 何とかして、解決を図ろうとする。
  3. 回避する。
 仕方ないな〜と諦める人は1のタイプです。また、不平不満を言ったり、他人や世間のせいにして嘆いたりする人も多いでしょう。でも、その結果は・・・。何も変わりません。問題が解決していないのですから、現実を受け止めるには忍耐が必要になります。その我慢のできない人は、また文句を言うだけです。
 2のタイプはどうでしょうか。問題を解決するには、ものすごいエネルギーが要ります。工夫も必要でしょう。そして、やるだけやってみても問題は解決しないかもしれません。結果だけから見れば、何もしないで諦めているのと同じことになります。しかし、決定的に違うことがあります。努力した人は、不平不満を言いません。
 3を選ぶとどうでしょう。問題はなくなっていますから、一見解決したかのように思えるでしょう。しかし、それは一時的なもの。別の問題が発生したら、また同じように逃げ出すことになります。
 私は、以前は1のタイプでした。一見辛抱強くこらえているようにも思えますが、今は耐えるんじゃ〜などとほざきながら、結局は現実逃避を繰り返しておりました。しかし、どうせなら2のタイプでありたいと思います。現実は、うまく解決しないことの方が多いですが、それでも少しはもがいてみようと思っております。諦めたら終わり。自分に負けたことになります。それは絶対に嫌です。負けへんぞ〜!
(実は、上記の3タイプ以外にもう一つ考えられます。しかし、ここでは論点がずれそうなので、省略いたしました)
<629> 2005.3/23〜2005.4/3
 旧6年生達に集まってもらい、卒業記念パーティ=「たこ焼きパーティ」を行いました。このパーティをなぜ「たこ焼きパーティ」と言うのか、不思議に思われている方も多いようです。ある保護者の方からは「たこ焼きじゃなく、どーんと肉でも食べさせてあげて下さいよ」と言われたことがあります。たこ焼きを作って食べるパーティじゃないのに・・・。実は創設当時、教室の近所にたこ焼き屋さんがありました。生徒達は食べたがっていましたが、「卒業したら食べさせてあげるからね〜」と、そこでの買い食いを禁止していました。卒業記念パーティのことを「たこ焼きパーティ」と言うのはそんなわけです。今回は、その店のたこ焼きをみんなで食べました。幸い好天にも恵まれ、みんな元気な顔で集まってくれました。久しぶりにのんびりとした楽しい時間を過ごせ、とっても幸せでした。
 さて、現役生徒諸君。春期集中講座が始まります。来年そして何年後かには喜びが待っています。今は精一杯がんばりましょう。学校が休みの間は、自由になる時間がたくさんあります。そのせいか、ついだらだらとしてしまいがちですが、しっかり計画を立て、メリハリのある毎日を過ごしましょう。一番大切なのは、自覚ですよ。

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