<610> 2004.11/1〜2004.11/7
 近畿大学附属小学校の森田敏之先生にお会いしました。607号で先生のことを紹介させていただいたところ、ある方が先生に知らせて下さり、今回お会いすることができました。
 先生はすっかりお元気になられていて、大病をなさったようには思えない程でした。お会いするまでは、あんなこともお話ししよう、こんなことも伺おうと、いろいろ思いを巡らせていたのですが、実際にお目にかかったら、緊張してしまい、ほとんど喋ることができませんでした。しかし数年前と変わらず、教育のことを熱く語って下さりました。私が生徒のやる気を引き出すコツをお聞きしたら、「全員に同じことを要求するのではダメ。生徒1人1人のキャパシティを考えながらアドバイスを送ることです」と教えて下さりました。また、この他にも、貴重なお話をたくさん伺うことができました。
 前校長の福山先生も同席され、現在近畿大学附属小学校で取り組んでおられる画期的な教育、例えば大学と小学校との連携などについて詳しく説明して下さりました。福山先生もすごい先生です。卒業生の顔も名前も全員覚えておられるのには驚きました。HOPESの卒業生で近畿大学附属小学校出身の生徒たちに話が及ぶと、尽きることがないのかと思う程でした。それほど1人1人について鮮明に記憶されていました。
 「HOPESの目指している教育と私たちの教育には共通した理念があります」という、過分なお言葉までいただき、私は身の引き締まる思いで学校を後にしました。
 森田先生からHOPESの生徒達へ熱いメッセージを預かっております。失礼を顧みず、ここに全文を紹介させていただきます。
  「HOPES」で学ぶ子供たちへ

 私は近畿大学附属小学校の先生をしている森田といいます。先日、見ていただいた『アンビリーバボー』に出演していた本人ですが、皆さんが塾でビデオを見ていただいたことを聞き大変驚いています。
 4年生の人たちには感想文を書いていただいたりして、本当にありがとうございました。般若先生から皆さんの様子を聞き、先生自身もがんばっていかなければならないなあと元気付けられています。
 皆さんは今、般若先生といっしょに中学に向けて勉強に取り組んでいるのですが、先生が「白血病」という怖い病気に打ち勝てたのは、周りの子供たちや応援してくれる人たちによって支えられたということもありますが、一番大きな力はやはり、学校に戻ってみんなといっしょに勉強したい。という強い目的を持っていたということです。
 皆さんも今何のために、なぜ勉強しているのか、自分の目標をはっきり持って、その夢の実現に向けてがんばってください。決してあきらめたり、弱気になったりしないで、目標に向かって歩いていくことです。そのためにもまずは目標をしっかりと持つことですね。
 6年生の人たちはもうゴールは近いです。最後のスパートを自信を持って、迷わず目標の学校に向かって悔いの残らぬようにがんばってください。
 心から応援しています。ガンバレ!!ファイト!!

近畿大学附属小学校 森田 敏之

<611> 2004.11/8〜2004.11/14
 早くも11月。今年は特に時間が経つのが早いように感じます。街には早々とクリスマスツリーが登場し、これから一気に年末の浮かれモードになるのかと思うと、いささか憂鬱です。
 6年生諸君はよく頑張っています。しかし、まだテストなどの成績が安定しない生徒が多く、非常に心配です。努力の成果は必ず現れてきます。最後の最後まであきらめずに努力を続けてもらいたいと思います。
 さて、最近人生について考えることがよくあります。「人は何のために生きるのか?」難しいテーマです。人の生死に関わる話を聞くたびに考えます。私は本を読みません。人の意見に感化されやすいからでしょう。ですから全く自分勝手な解釈です。けれど、漠然とですが、少しずつ分かってきたような気がします。もう少し考えがまとまってから、お知らせできたらと思います。
<612> 2004.11/15〜2004.11/21
 来年のことを言うと鬼が笑うと言いますが、そろそろ来年のことも考えねばならない時期になってきました。来年度、HOPESは大きく変わります。もちろん、基本方針や授業のスタイルに変わりはございません。目下、生徒1人1人と今まで以上に密接な関係を保てるよう、よりきめ細かい指導をめざし、改革に取り組んでいるところです。来年度からは、5年生と6年生のクラス分けが可能になります。新コースの計画もございます。詳細は来月の保護者会で発表したいと考えております。
 しかし、何と言っても、私の一番の気がかりは6年生です。結構いい感じで仕上がってきたなと思える生徒もおりますが、大部分の生徒ははっきり言ってまだまだです。がんばっているのだけれど、もう少しの所まで来ているのだけれど、まだ届いていない生徒がほとんどです。かと思えば、いまだに真剣さが見られない生徒すらおります。何を根拠に安心しているのか?一体何を考えているんだ!と大声で叫びたくなるのをこらえている毎日です。彼らのことを思うと本当に頭も胃も痛い。しかし、私は確信しています。
 「入試は、本人の情熱と積み重ねてきた努力の量とに比例して結果が決まる」のだと。
 さあ、あともう少し。焦らず慌てず着実に仕上げていきましょう。
<613> 2004.11/22〜2004.11/28
 行って参りました、四国まで。え?旅行じゃないですよ。冨士中学校見学会に参加するためにです。学校からいただいた案内には、バスで大阪午前7時30分発・学校午後0時30分着,学校午後2時30分発・大阪午後7時30分着となっており、バスで10時間往復。朝も早いし、こりゃしんどいだろうな〜と一計を案じ、前日に四国入りし、帰りだけバスに乗せてもらうことにしました。
 私は正午頃、学校に到着。自然が豊かで、環境は抜群でした。先ずは校長先生にご挨拶。開始までまだ少し時間があるので近くのお寺にお参りなどをしておりました。ところが戻ってみると、バスの到着が遅れているとのことで、それから待つこと何と2時間。その間、校長先生とお話しさせていただきました。またもや、素晴らしいお話をたくさん伺うことができ、大変嬉しく思いました。授業見学も一通りすませ、それでもまだ時間があるということで、ドライブにまで連れて行ってもらいました。ようやく一行が到着。みなさん、大変疲れた表情をされており、私だけ楽しい思いをして申し訳ないな〜といささか後ろめたい気がしました。
 さて、肝心の授業見学および施設見学の感想です。「とても丁寧に教えているな〜」と真っ先に感じました。10人に満たないクラスもあり、まるでHOPESの授業のようです。中でも、中3の数学の授業が面白かったです。先生が四国の言葉丸出しで喋られているのです。それが全く違和感なく生徒達に受け止められていて、当たり前なのですが、「あ、さすが四国だな〜」と妙に感心してしまいました。どのクラスも、生徒達が楽しそうに授業を受けており、とても好感が持てました。寮もしっかり見て参りました。校舎も寮も建物はかなり古く、お世辞にも美しいとは言えません。しかし、掃除が行き届いているからでしょう、清潔感がありました。掃除は風呂もトイレも全て生徒が行うそうです。寮の食事もいただきました。美味しかったですよ。でも、「お代わりもして下さいね」という言葉を真に受けて、お代わりをしたのは私だけでした。面白かったのは、私たちが寮の説明を受けている間中、一人の生徒が嬉しそうについて来るのです。松山から来ている中学1年生だそうです。彼の表情を見ていると、彼にとって寮の生活がいかに楽しいか、たやすく想像できました。そして、私が何よりも感心したのは、どの先生も自信に満ちていることです。言葉にこそ出されませんでしたが、「私たちはこの方法で生徒を指導してきました。そしてこれからもこの方法で教育していきます」という先生方の熱意がびしびしと伝わってくるのです。「これなら安心して任せられるな」というのが、私の正直な感想です。教育にはいろいろなスタイルがあります。冨士の教育は、個々と密接に関わり合いながら温かく生徒達の成長を見守るというものです。このスタイルが合う生徒にとっては、素晴らしい学校だと思いました。
 爽やかな気分で帰路についたのですが、それからが大変でした。開始が遅れた分、終了も遅くなっています。渋滞があったわけでもないのですが、なかなか四国から脱出できません。はじめの予定では、戻って授業をするつもりだったのです。何とか間に合わないだろうかとずいぶんやきもきしましたが、途中からすっかりあきらめました。だって、その授業開始時刻にはまだ淡路島にいたのですから。6年生諸君、ごめんなさい。結局12時少し前に帰宅しました。片道だけの私でさえこれほど疲れたのですから、他の方々はもっと大変だっただろうと思います。本当にお疲れ様でした。
<614> 2004.11/29〜2004.12/5
 いよいよ師走です。今年は例年より暖かいため、12月という感覚が全くありません。しかし、近畿でも木枯らし1号が吹いたそうで、これからは寒くなっていくのでしょう。みなさんも、健康には十分注意して下さいね。風邪を引いてしまったら仕方ないではなく、予防に細心の注意を払って下さい。帰宅時の手洗い・うがいは当然のこと、室内の換気や服装にも気を配って下さい。受験生がいるご家庭は特に気を付けて。そうそう、インフルエンザの予防注射はもう済みましたか?児童は2回受けなければならないそうですから、まだの方はお早めに。私は先日受けてきました。けっこう痛かった上、しばらくは腫れて大変でした。ま、注射が好き!って人は少ないでしょうが。
 冬期集中講座の時間割を作成いたしました。今回もいろいろと予定が入っておられるご家庭が低学年には多く、全員のご希望に応えることはできませんでした。悪しからずご了承下さい。さて、6年生諸君。いよいよ大詰め。冬休みは実力UPの最終最後の機会です。きっちり仕上げましょう。気合いだ〜!!(さあ、みなさんも10回言いましょう)
<615> 2004.12/6〜2004.12/12
 先週「風邪を引いちゃいけませんよ〜」と書いた本人が、風邪を引いてしまいました。幸い、熱もなく、ただ喉が痛いだけでしたが、悲しいことに声が出ない。身振り手振りだけで授業をした学年もありました。何とか声は出るようになったものの、ものすごいガラガラ声です。生徒には不気味がられ、ある保護者の方には「気持ち悪〜」とまで言われてしまいました。ま、順調に回復しておりますので、今度の全体保護者会にはいつもの美声をお聞かせできると思います。
 さて、この通信にも何度か書かせていただいておりますが、生徒のお車での送迎についてお願いがあります。私どもには駐車場の設備がございません。ですから、どうしてもお迎えの際には、教室の近くで待機なさる方が多くなります。しかし、教室の前はガレージになっており、そこに駐車されると車が出入りできず大変迷惑します。また、生徒は親の車を見つけるとどうしても車めがけて一直線に走り出します。非常に危険です。近所の方からも何度も抗議を受けました。もしも、今の状態が改善されないようでしたら、全面的に車での送迎を禁止せざるを得ません。なにとぞ、ご理解とご協力のほどを宜しくお願いしたいと存じます。
<616> 2004.12/13〜2004.12/22
 先日の全体保護者会には、ご多忙中にもかかわらず多数参加くださり、誠にありがとうございました。声が元に戻らず、聞き苦しかったことと思います。大変失礼しました。
 3〜5年生の部では、各学年の学習状況の報告とともに、私たちが現在取り組んでいる改革について話しました。改革と言えば大げさですが、簡単に申せば、生徒とのより密接な関係を築くために行っている取り組みのことです。「ショート通信」の発行や「近くでトーク」の進捗状況について説明しました。ただ、誤解なさらぬようにして頂きたいのですが、「生徒との距離を近くする」=「甘い顔をする」ではありません。厳しさも忘れずに指導にあたりますので、ご理解下さりますようお願いいたします。
 6年生の部では、入試を迎えるにあたっての諸注意、親としての心構えなどを中心に話しました。皆さん、真剣に聞いて下さいました。保護者の方々の真剣さに比べて本人達の気楽さはどうでしょう。泣いても笑っても後40日で入試は始まります。なのに、まだ悠然と構えている生徒達。何を根拠に安心していられるのでしょう。それとも、もうあきらめているのでしょうか?○○は苦手やと言いながら、一向に補強しようとしない。私はその神経を疑います。中学入試のための勉強は今しかできないのです。今こそ必死になるべき時です。結果が出てから泣き喚いても、もはや遅いのです。大げさではなく、1分1秒を惜しんで弱点補強に努めてください。
<617> 2004.12/23〜2004.12/31
 いよいよ始まりました。冬期集中講座。6年生にとっては、これが正真正銘、最後の正念場です。前回も書かせてもらいましたが、余裕のある人なんて一人もいないのです。入試に絶対はありません。たとえ、合格判定テストでオールA判定だとしても、本当の入試での合格を保証しているわけではないのです。まして、B判定C判定ならなおさらです。不可能ではありませんが、余程気合いを入れて努力しないことには合格は難しいでしょう。 しかも、残された時間はわずかなのです。限られた時間の中で、自分が何をすべきなのか、真剣に考えて下さい。最後の最後で、悔いを残さぬよう最大限の努力をして下さい。
 低学年の皆さんにとっては、クリスマスやお正月と楽しい行事が続き、嬉しい冬休みです。しかし、長い休みになるとペースを崩してしまう人がいます。生活のリズムだけは崩さないようにして下さい。学校がないからといって、夜更かしをしたり昼ごろまで寝たりするのはやめなさい。ふだんは時間に追われて勉強が雑になってしまっていた人も、休みの間はいつもより時間があるのですから、余裕を持ってできるはずです。しっかりとした計画を立て、丁寧にやっていきましょう。全ては自分の気持ち次第です。
<618> 2005.1/1〜2005.1/8
 大晦日に突然の大雪(少し大げさかな)。最後の最後まで天候に悩まされた1年でした。2005年が平穏無事な年であることを祈りつつ、これを書いております。
 毎年、慌ただしい年末です。いつになったら、穏やかな気持ちで正月を迎えることができるのでしょうか?まあ、この仕事をしている以上はかなわぬ事と諦めております。
 ところで、不言実行という言葉がありますね。その反対語に有言実行があるかどうかは不明です。(多分ないのでしょう)私はどちらかと言えば有言実行のほうで、「今年の目標」を毎年この紙面上で宣言しておりましたが、たいてい実行できていません。今年こそは・・・。今年は二つ目標があります。一つは、永年の継続課題である「自分に厳しく、他に優しく」。もう一つは、ヒミツにしておきます。今回は不言実行を目指します。
 新年を迎え、生徒諸君はそれぞれの決意を胸に、気持ちを新たにしていることでしょう。目標に到達できるかどうかは、やはり本人の努力次第です。夢が実現できるよう、精一杯努力して下さい。
 さて、6年生諸君。冬期集中講座も後半戦。入試が近づいて来るにつれ、様々な思いがあるでしょうが、とにかく今はがんばるだけです。入試はここまでの努力と合格への熱意とがすべてです。健康に注意して、最後の仕上げに全力をつくしましょう。
<619> 2005.1/9〜2005.1/16
 お正月はいかがお過ごしでしたか。私たちは例年通り、授業・授業でした。6年生諸君と必死で最後の仕上げに努めていました。そんな私たちにも、正月は楽しみなことがあります。それは年賀状です。特に、卒業以来長らく会っていない生徒からもらうのは格別の喜びです。今年も、何通か嬉しい便りをいただきました。その中の一つを紹介します。
 明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 般若先生、いかがお過ごしですか?HOPES一期生のNです。私、今年で26才になります。早いものです・・・。実は大変恥ずかしながら、先日初めてHOPESのHPを拝見いたしました。そこには、なんと小学6年生の私が写っているではありませんか。そして、教育方針を読みました。私は受験には失敗しましたが、今こうしてアメリカで一人、企業戦士としてがんばっています。つらい時もありますが、結果のみを求めるのではなく、何事にも挑戦するという気持ち、そして過程が人を育てるのだと、私のHOPESでの経験を活かし、がんばっております。来年1月にヴィザ申請の為、3ヶ月ほど帰国します。大阪へ帰ることができましたら、一度伺いたいと思っております。先生、今後も生徒にHOPEを与え、先生のHOPESになるようにがんばって下さい。それではまた。  N・T
 さて、6年生諸君。いよいよ入試が始まります。激励会でうけた諸先生方からの注意や先輩達のアドバイスを胸に、「よ〜し。やったろう」と言う気持ちになっていることと思います。ここで、大事なことを一つ。これから出てくる結果は全て自分の責任です。事実は事実として謙虚な気持ちで受け止め、最終最後の入試が終わるまで歯を食いしばって頑張ってください。

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