<1030> 2013.9/16〜2013.9/22

 残暑も厳しい折、先日の全体保護者会には、ご多忙中にもかかわらずご出席を賜り、誠にありがとうございました。
 今回は、特に学校選びのポイントについて、私見を述べさせていただきました。
 どこに進学するかは、人生を決定するまでではないにせよ、少なくとも人生を左右するほど重要な選択です。そして、改めて申すまでもなく、学校選びは保護者の役割です。子ども達だけに任すことはできません。彼らの判断基準は、せいぜい「友達が行くから」とか「良い学校だから」とか。あ、女の子ならば「制服がかわいいから」なども、理由に挙がるでしょうか。
 ところで、良い学校って一体何でしょうか。大学進学実績の素晴らしい学校のことですか。あるいは、有名な学校のことですか。私は違うと思います。そもそも、万人にとって良い学校などあろうはずもなく、本人の適性に応じた学校、本人の可能性が広がる学校、それこそが、その人にとって良い学校となるはずです。
 ところが、外から見ているだけでは、なかなか学校の実情は分かりません。また、人の噂ほどあてにならないものもありません。ですから、先ずはご自身の目で学校を見ていただきたいのです。説明会に参加するのも一つでしょう。けれど、説明会では大概その学校の良いところしか言いません。鵜呑みにするのは危険です。私が見てほしいのは、生徒達です。登下校時の(特に下校時)の様子を見れば、ある程度の判断はつきます。また、公開行事などにも、積極的に足を運んで下さい。運営の主体が生徒達なのか、学校側なのかで、教育方針も見えてくるでしょう。
 できるだけ多くの学校を訪ねて下さい。遠すぎて通えないと思う学校にも、出かけて下さい。そして、実際に通学が不可能ならば、そこで候補から外せばよいのです。
 必ず見つかるはずです。お子様にふさわしい学校が。素敵な出会いがある事を願っております。

<1031> 2013.9/23〜2013.9/29

 急に涼しくなり、秋めいて参りました。ぼんやりしているのは私だけで、季節は確実に移ろっていたのですね。けど、涼しくなったと喜んでばかりもいられません。この時期は、暑かったり寒かったりで体調を崩しやすいので、皆さん、十分注意して下さいね。
 さて、運動会のシーズンです。今回は、応援する保護者の立場で書かせてもらいます。
 まず、何故応援に行くのでしょうか。君たちに「見に来て」と言われたからでしょうか?いいえ、それだけではありません。多少の義務感もあるでしょうが、もっと純粋です。見に行きたいから行くのです。何を?もちろん、君たちががんばっている姿をです。保護者は、君たちの学校での姿を知りません。知りようがないのです。何故なら、君たちは、学校の話を聞かれても、「別に」とか「普通」としか言わないのではありませんか。ですから、少しでも君たちの様子が分かるならば、その機会をとても楽しみにしているのです。君たちにすれば「たったそれだけのために?」と意外に思うかも知れませんね。けど、親とはそういうものなのです。我が子の登場するわずか10分ほどのために、全ての予定を調整し、当日は早起きして、必死の思いで場所取りをするのです。足が速かろうが遅かろうが関係ありません。一生懸命走る我が子の姿に感動し、声をからして応援するのです。
 君たちにしても思いは同じだと思います。高学年にもなれば、照れもあり「別に来てもらわんでも」と言う人もいるでしょうが(特に男子)、本心ではやはり応援してもらいたいはずです。声援がある方が、力も入るでしょう。無理することはありませんが、思い切りがんばって、精一杯の姿を存分に見せてあげて下さい。
 ところで、天気はどうでしょうか。もちろん、雨よりも晴れの方が嬉しいですね。けれど観戦する立場にすれば、あまり暑いのも困るのです。子ども達には、晴天の下、元気一杯に走り回ってもらいたいのですが、実は少し曇りの方がありがたいのです。まあ、こればかりは思い通りにはまいりません。当日の天候に恵まれることを祈りましょう。

<1032> 2013.9/30〜2013.10/6

 申し訳ありません。休載いたします。

<1033> 2013.10/7〜2013.10/13

 先週はこの欄を休載してしまい、本当に申し訳ありませんでした。急用が入り、どうしても間に合わなくなったのです。いや、そんなの言い訳になりませんね。いつもは日曜日にこのHOPES通信を作っているのですが、もっと早くから取りかかっていれば慌てなくても良かったわけですから・・・。と言うことで、今回は木曜日から書き始めております。
 先週より、宿題の欄において近畿の統一入試(来年は1月18日)までのカウントダウンを始めました。毎年、残り100日あたりで行っているのですが、今年もとうとうその時期を迎えてしまいました。何も6年生諸君を焦らせてやろうとか、困らせてやろうとかと考えているわけではありません。(のんびりと構えている人に警鐘を鳴らす意味はありますが、例年よりは何もせずにぼんやり時が過ぎるのを眺めている者は少ないようです)
 では、一体何故こんな嫌がらせみたいな事をするのでしょうか。理由は簡単。今一度、スケジュールを見直してもらいたいからです。入試は期限の定まったレースです。いくら一生懸命がんばっていても、間に合わなければ意味がありません。ところが、日々の課題に追われているうち、重要なことをうっかり後回しにしてしまう(若しくはやらない)ことが、意外なようでも、割とよくあるのです。今までの努力を完全な形で実らせるために、この時期に自分の弱点を再度見直し、その補強に取り組んでもらいたいのです。行き当たりばったりでは弱点補強は絶対にできません。残りの時間を有効に使うためには、きちんとした計画が不可欠です。志望校の過去問にも取り組まねばなりません。やることは山ほどあります。しかし、だからと言って、慌てていい加減に片付けるのは無意味です。最後の仕上げこそ丁寧に行うべきです。
 さあ、いよいよゴールも間近。くれぐれも自分を見失わないように。もちろん目標もね。

<1034> 2013.10/14〜2013.10/20

 10月に入ってなお真夏日が続く毎日。やはり異常気象と言わざるをえません。特に、ここ数日は、日中は梅雨時のような蒸し暑さでまいってしまいます。一方、夜になるとしっかり冷え込むのですから、たまりません。ただでさえ体調を崩す者が多いこの時期、今年はさらに気温の変化が激しいので、生徒達のことが心配です。私自身、毎年この時期に変調をきたしているので、用心しております。
 さて、巷では相変わらず暗いニュースばかりですが、その中でも明るい話題と言えば、プロ野球『楽天イーグルス』の優勝ではないでしょうか。(いささか古い話でごめんなさい。ライバルチームのファンの方がいらっしゃったらお許しを)チーム創設9年目の快挙と言ってしまえばそれまでですが、創設当時の成績を知っている者とすれば(1年目は勝率3割にも満たず、年間98敗という記録まで作りました)、俄には信じられません。やはり、為せば成るのですね。「できる・できないではなく、やるか・やらないかだ」これは有名な言葉ですが、最近あるスポーツ選手も言っていました。私たちにも十分当てはまると思います。生徒諸君。諦めることなく、とことん目標を追い続けようではありませんか。

<1035> 2013.10/21〜2013.10/27

 いきなり涼しくなってしまいました。私という人間はきわめてわがままで、暑けりゃ暑いで文句を言い、涼しくなったら今度は寒いと不満を言う。本当に困ったものです。まあ、夏より秋が嬉しいのは確かですけれど。
 さて、今日はテストのお話。え?嬉しくないですか?まあ、そう言わずにお聞きなさい。
 君たちは、テストが何のために行われると思いますか。君たちに「よくがんばったね」とか、「努力が足りませんね」とかの評価を与えるためにですか。慥かに、入学試験などにはその要素があります。「ここまでよくがんばりました。(だから)入学を許可します」と言った意味合いがね。しかし、ふだん学校や塾で行われるテストは、少し意味が違います。テストは、それで終わりではなく、次のステップのためにあるのです。え?よく分からない?では、もう少し説明しましょう。「テスト勉強」という言葉をよく聞きますよね。文字通り「テストのために勉強する」ことですが、少しおかしいと思いませんか。先ほど挙げた入学試験や資格試験ならば、そのための勉強も必要です。けれど、例えば、小テストや復習テスト。そのために勉強?少し違うでしょう。それらのテストは、ふだんの学習が足りているか、勉強したことがちゃんと身についているかを確かめるためにあるのです。自分のどこが不十分なのかを知るために受けるのです。もちろん、だからと言って、勉強しないで良いとは申しませんが、テストで良い点数を取るために勉強するというのは、本末転倒のような気がいたします。いや、そもそもテストは、点数よりも受けた後の方が大切なのです。自分の弱点がテスト結果から見つけられたら、ラッキーです。弱点を補えば良いのですから。学習スタイルに問題がある場合も同じ。問題点を改めれば良いのです。一番愚かなのは、点数にのみ気を取られ、一喜一憂してしまうことです。
 今回、5年生の諸君は初めて合格判定テストを受けました。「入試なんてまだまだ先やんか」と言う人もいるかも知れませんが、現実の厳しさを少しでも分かってもらえればと思い、例年この時期に行っているのです。判定が気になるのは仕方ないとは言え、それだけで終わりにしてしまうのはあまりにもったいない。見つかった弱点や問題点から目をそらさず、今後の学習に役立ててもらいたいと思います。

<1036> 2013.10/28〜2013.11/3

 今年は台風がよく来ます。各地で大きな被害が出ており、ニュースを耳にするたび、心が痛みます。自然相手に文句を言っても始まりませんが、「台風さん。できることならもう来ないで下さい。それは無理と仰るならば、少しは遠慮していただきたい」と思います。
 さて、今回はボヤキです。予めお断りしておきますが、けして読んで気分の良いものではありませんので、ご注意下さい。
 教育制度が変わろうとしています。大学の秋入学から始まり、小学校では英語が必修になるとか。さらには6・3・3制の見直し。大学入試もまたもや大きく変わるらしいですね。
 改革は大いに結構ですが、はたしてこれらは本当に改善なのでしょうか。私は疑問を抱かざるを得ません。もちろん、現行制度がベストだとは申しません。知識偏重の学力重視。いろいろと問題は多いと思います。しかし、だからといって、何でもかんでも欧米の真似をすれば良いというものでもないでしょう。「国際社会に通用する人材を育てるため」と言えば聞こえは良いですが、それと英語教育に力を入れることはどうつながるのでしょう。母国語である日本語も十分に使えない小学生に英語を学ばせて一体何がしたいのですか。それ以前に、もっと取り組まなければならないことがあるはずです。例えば、道徳教育の徹底。今のままでは、モラルや正義は死語になりかねません。ばれなければ何をしても良いと、本気で信じている子どももいるのではありませんか。学力よりは人間力。もっと言えば、人間関係力。これらに目を向けた心の教育を行うべきでしょう。英語教育を否定するつもりはありません。これからの社会に英語の能力は絶対に必要です。けれども、それだけではいけないと思うのです。英語絶対主義とでも申しましょうか。中学入試でも帰国子女枠を設ける学校が増えています。海外で生活してきたハンデを考慮するというのなら理解できますが、「英語ができる。はい、それならOK」では、本末転倒どころか言語道断。何の理由にもならないでしょう。
 教育は子ども達の未来を決定します。例えば、ゆとり教育が叫ばれたのはもう10年以上も前のこと。私は大反対でしたが、世間では大いに歓迎されました。今頃になって、あれは間違いだったと言われるようになりましたが、結局、最大の被害者は当時の子ども達だったのです。一旦誤った方向に進むと、修正するには倍以上のエネルギーが必要になります。いや、取り返しのつかないこともあるでしょう。まして、教育において「失敗でした」は絶対に許されないことなのです。いま、改革だと声を大にして叫んでいる方々は、本当に子ども達の未来を真剣に考えて下さっているのでしょうか。私の心配が杞憂であることを願っております。
 しかし、先のことより先ずは今ですね。現在お預かりしている生徒達のために、私は全力を尽くしましょう。

<1037> 2013.11/4〜2013.11/10

 11月に入りました。時の経つあまりの早さには驚くばかりです。もっと地に足をつけた生き方をしなければ、このままだと人生さえもあっという間に終わってしまいそうです。
 さて、前途洋々たる諸君に、老人?の愚痴を聞かせても仕方ありませんので、少しはためになる話でもいたしましょうか。

 先日、授業中にある生徒から尋ねられました。
 「どうすれば頭が柔らかくなりますか」と。
 私の返事は「信じないこと」。
 生徒はキョトンとしておりました。また、いい加減なことを言っているとでも思ったのでしょう。
 無理もありませんね。勉強=教えてもらうこと。教えてもらったことを覚えることだ。と、思い込んでいる生徒たちに、「教えてもらったことを信じるな」と言ったら、混乱しますよね。
 以下、会話を少し再現いたしましょう。

「じゃあ、先生の言うこと、信じたらあかんの?」
「そうだよ」
「一体どうすればいいの?」
「そうだね。何でもかんでも、言われたことを『はい、そうですか』と信じるんじゃなくて、疑ってごらん」
「ようわからんわ」
「え〜とね。例えばさっきの問題でも(授業では角度をしておりました)、『答えは○○。解き方はこう』なんて言われて、頷いているだけでは、別の解法なんて思いつくはずもないだろ。そこで、疑う、いや考えるんだ。本当に、その方法がベストなのかな?ってね」
「ふ〜ん」
「全てを否定する必要はないけど、君たちは答えを聞いたら、大抵そこで安心してしまうだろ。もっと良い解き方はないかな?なんて、思いもしないでしょ」
やや不満げな顔をする彼らに、さらに続けた。
「そもそも、この問題はこうやって解くんだ!覚えろ!なんて教える人は大した奴じゃない。私だって30年以上毎日算数を解いているけど、今になって新しい解き方や説明を思いつくこともあるよ。君たち生徒の方が素敵な解き方をしていることだってあるしね」
「ふ〜ん。そうなん。そんなときはどうするの?」
「素直に受け止めるよ。まいりましたってね。そして次から、さも自分で思いついたかのような顔で、その考えを説明に使うんだ」
騒然とする生徒たち。あちこちでブーイングが起こった。

いつもの如く、最後は脱線で終わったが、私の言いたいことは彼らに伝わっただろうか。
 偉そうに申しましたが、実は私もその昔、ある人から教えてもらったことなのです。
 事実をありのまま受け止めることは大切です。けれど、教わったことを100%信じ、単なる知識としてだけ覚えるのは、けして賢いとは言えません。どうしてだろ?何でそうなるのかな?と、絶えず疑問を持ちながら考える。そのような習慣が身につけば、きっと同じ事を勉強していても、もっと楽しくなるはずです。皆さんもこのことを心のどこかに留めておいて下さい。きっとこれからの学習に役に立つと思いますよ。

<1038> 2013.11/11〜2013.11/17

 秋本番。そろそろ、紅葉のたよりも聞こえてくる時期になってまいりました。と、気楽なことを書いておりますが、心中は穏やかではありません。6年生は受験までいよいよあと2ヶ月。誰一人として安心できる者はおりませんし、他学年に関しても順調に力をつけていますとはとうてい言い難い有様。気が休まるときはありません。(まあ、例年のことと言えばそれまでなのですが・・・)また、冬期集中講座の時間割ばかりではなく、そろそろ来年度のことも考えねばならぬ時期となり、俄に慌ただしくなってまいりました。
 けれど、こんなときこそ冷静にならねばなりません。焦ったり、慌てたりするのは以ての外ですし、感情を乱すのも論外。これは、いつも生徒たちに言っていることと全く同じ。そうです。立場は違えど、心がけるべきことは同じなのです。「あれもやらねばならぬ、これもやらねばならぬ」と思うから混乱するのであって、「これだけすれば良いのだ」と考えると、気持ちは少し楽になります。そもそも、一遍に全てのことが片付くわけはないのですから、できることからやっていくより他はないのです。
 6年生諸君。けして、残り時間の少なさに絶望したり、焦ったりしないようにして下さい。まだ時間はあります。一つずつ確実に仕上げていきましょう。

<1039> 2013.11/18〜2013.11/24

 ようやく秋らしい季節となりました。先週などはいきなり冷え込み、このまま冬になってしまうのかと思いましたが、どうやらしばらくは大丈夫のようです。この清々しい日々をしばし楽しみたいと思います。
 けれど、油断は大敵。みなさんも十分に用心して下さい。風邪も流行っているようですから、必ずマスクは携帯し、人混みに出るときは忘れずに着用するようにして下さい。外出後は、手洗い・うがい。予防に努めるのはもちろんのこと、あれ変だなと少しでも感じたら、早めに十分な休養をとることです。無理をして体調を崩してしまっては元も子もありません。私は、先日インフルエンザの予防接種を受けてきました。だからといって安心はできませんが、願わくば万全の体調で過ごしたいものです。

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