<480> 2002.2/4〜2002.2/10
 今春の中学入試はほぼ終了し、あと数校の発表を残すだけとなりました。
 第一志望の学校に合格できた人、おめでとう。ここまでの努力が報われて本当に良かったと思います。ただ、その結果におごることなく、ここでのがんばりを忘れずにさらに精進を続けて欲しいと思います。
 惜しくも残念な結果に終わった人もいますが、絶対にくじけてはいけません。大事なのは結果ではありません。途中でどれだけがんばれたかです。君たちががんばってきたことは、誰よりも君たち自身が分かっているはずです。結果に対して卑屈になる必要はありません。堂々と胸を張って生きて下さい。努力は決して無駄にはなりません。

 さて、いよいよ新年度がスタートしました。各自、目標を定め、それに向かってがんばろうと心を新たにしていることと思います。夢が実現できるかどうかは本人の努力次第です。精一杯やれば出来ないことはありません。本当に大丈夫かな、一体どれだけやればよいのだろうかと、少し不安になっている人もいるでしょう。心配するのも無理のないことです。特に、新入会の人にとっては、分からないことばかりかも知れません。けれども、悩むより前に「よーし、やってやろう」という気持ちで臨んでもらいたいと思います。先輩達もやってきたことです。何も一人でやるわけではありません。一緒にがんばる友だちもいますし、家族の方も応援してくれています。私たちは決して無理はさせません。必要最低限のことを効率よく提供していくつもりです。分からないことがあったら、何でも聞いて下さい。さあ、元気よく一緒にがんばっていきましょう。
<481> 2002.2/11〜2002.2/17
 新学年が始まって1週間。全員の授業が一通り終わりました。生徒たちは概ね元気そうで安心いたしました。しかし、新入生の中には、授業の受け方がまだよく分からず戸惑っている人もいます。授業中、ただ説明を聞いたり答えを写したりしているだけでは、実力はつきません。最初は出来ない問題や分からないことがあって当たり前。間違えるのは嫌だからと尻込みせずに、積極的にどんどん取り組んでいきましょう。また、以前から通っている人の中にも、授業曜日が変わったり、時間帯が遅くなったりと、まだ新年度の時間割に慣れていない人がいるようです。特に新5年生、やる気は1番よく伝わってくるのですが、授業の終わり頃になるととても眠たそうにしていました。早く慣れて、自分の生活のペースをつかんでもらいたいと思います。
 問題は新6年生です。5年生までと同じような意識でいては到底つとまりません。授業時間が今までの2倍になるわけですから、当然家庭での時間は減ります。限られた時間をどれだけ有効に使えるか、いかに家庭での学習時間を確保するか、この1年間は時間との戦いと言っても良いでしょう。そのためには何よりも先ず、しっかりとした意志を持つことが大切です。「何があってもやってやる」くらいの心構えが必要です。しかし、君たちからはその気迫が伝わってきません。「何とかなるだろう」と考えているのならばそれは大間違いです。「やれば出来るはず」というのは、何もやらない人の言い訳です。「何とかなる」ではなく「何とかする」のです。さあ、一刻も早く目を覚まして下さい。
<482> 2002.2/18〜2002.2/24
<483> 2002.2/25〜2002.3/3
 以前(2000.10/9)この欄で、次のように書いたことがありました。
 以下は416号より再掲です。
 さて、先日帰宅途中に、駅で騒いでいる小学生らしき数人を見かけました。おそらく塾帰りでしょうが、どこの塾の生徒かは分かりません。時刻はすでに10時30分。彼らは何台も電車を見送り、一向に帰る気配を見せません。ホームを走り回り、エスカレーターを逆走し、まわりの迷惑など一切気にしていません。人にでもぶつかって相手が怪我をしないかと、こちらがハラハラする始末。残念なことに反対側のホームにいましたので、注意することもできません。よほど向こうまで行き、叱ってやろうかとも思いましたが、正直なところ早く帰りたかったので、目的の電車に乗りました。最後に振り返ると、彼らはまだ走り回っておりました。とても情けなく感じました。一体、彼らの傍若無人さはどこから来るのでしょう。勉強して偉くなったとでも思っているのでしょうか。どんな顔で親に帰宅が遅くなった言い訳をするのでしょう。また親はそれをきっと信じて「遅くまでよくがんばったね、偉かったね」などと言うのでしょうか。謙虚さがみじんも感じられない彼らが、塾では一体どんな態度で授業を受けているのだろうか、などと考えていると、すごくイヤな気分になりました。ところが、ふと「うちの生徒は大丈夫だろうか」と考えると、今度は背筋が寒くなりました。まさかあんな態度の生徒はいないでしょう。(以前はそういう生徒がいたこともありました)いや、きっと大丈夫でしょう。そう信じたいと思います。けれども、保護者の方々、万一お子様の帰宅が遅いことがありましたら、ご連絡下さいますようお願いいたします。
 ところが今回、まさかと思っていたことが現実になりました。うちの生徒たちが全く同じことをしていたらしいのです。何とレベルの低い話でしょう。そんな生徒たちに私は「しっかりがんばろうね」などと励ましていたのです。情けないやら、悲しいやらで、気力が失せていきました。おそらく、授業が終わってからの開放感からの行為でしょうが、許されることではありません。私どもの方で厳しく注意いたしましたが、二度とこのようなことがないように、ご家庭の方でも十分にご注意下さいますようお願いいたします。
<484> 2002.3/3〜2002.3/10
 やたら暖かい日が続いております。それもそのはず、もう3月になっていました。ぼんやりとしているうちに、時間だけはどんどん過ぎていきます。このままではだめです。生徒たちに向かって偉そうに言う前に、もっと自分自身に厳しくならなければいけません。反省。反省。
<485> 2002.3/11〜2002.3/17
 先日、息子が通っている小学校で「2分の1成人式」なるものが催されました。長男(4年生=現在10才)のクラスで行われたのですが、本当の成人は20才、その半分に達したということで、ここまでの自分の成長を確認し、これからの誓いを述べるといったものです。親馬鹿の私は当然、喜んで参加いたしました。(ビデオとカメラを持ち込んだのは、なぜか私だけでした)なかなか感動的な式で、結構胸を熱くさせられました。平素、保護者の方には「ある程度の距離を保ちながら、お子さまを冷静な目で見守ってあげてください」と申し上げているくせに、我が子のこととなるとそれが実行できずにいます。本当に困った馬鹿親です。
 さて、1ヶ月ほど前に次のようなお手紙をいただきました。「親と子が保つべき距離」について見習うべきところが多く、失礼を顧みずに、ここに紹介させていただきます。
 前略
 星光学院中学校の発表から1週間余りがたちました。息子は、普通の小学生にもどりました。ゲーム、読書、将棋、囲碁、数学の勉強そして友人宅へと、時間をもてあますのではとの心配をよそに、元気にしております。塾の算数の宿題をやっていたのには、驚きました。この土曜日から姉が英語を教えるようです。
 思い起こせば、先生にお会いし、息子をお願いしてから早いもので3年がたちました。その間、きめの細かい、行き届いた指導をしていただき、ありがとうございました。はじめは、八尾から通うことも心配しましたが、無事に事故もなく通塾することが出来ました。成績も徐々に上向きにしていただき、「合格」というすばらしいキップを手にすることが出来ました。ほんとうにありがとうございました。
 4年のときは、「勉強する」「成績が上がる」「テストを受ける」ということが、本人には実感としてわかず、ましてや「受験する」ということなど何も考えずに、寺田町まで行っていたようです。私たちもいたって呑気に、家を出る子の背に、手を振っていました。成績に名前が載ることもなく、良く出来る子がいるんだなあと、塾からの通信をみていました。先生の通信欄はいつも読ませていただきました。中学校に合格するための塾通いではなく、いかに成長し、どのように生きていくかが大切であるかを、紙面から私達に投げかけて下さいました。5年の時、算数で一番上に名前が載ったときの喜びはいまでも忘れません。本人も嬉しかったらしく、今もその成績は残しています。国語の成績が悪く、特に漢字が覚えられず、一度書けてもすぐに忘れる。しまいには、自分で漢字を作るということもありました。答案は空白が多く、本人は1月生まれで兄や姉は5月生まれ、8ヶ月の遅れが原因かと心配し、懇談で相談したこともありました。漢字を間違うことは社会のテストにも影響を与えました。最後まで国語の成績はパッとしませんでしたが、昨年の11月から、本人をつかまえては漢字をやらせました。3ヶ月間「漢字」「漢字」…と何回いったでしょう。漢字の正解率が5割弱だったのが、入試前には8割から9割近くまで書けるようになりました。だから受験後、息子に会っての一声は、「どうやった」「出来たか」ではなく、「漢字書けたか」「どんな漢字出た」「昨日やった漢字出たか」でした。苦手な国語も、星光の受験では5年の時にやった文章問題が出題されたとか。ラッキーでした。
 6年生の一年間は、HOPES、HOPESで終わりました。膨大なプリントの量、たくさんのテキスト、修学旅行から帰ってからもHOPESへと向かい、帰りは11時を回ることもありました。聞けば、質問をしていたということでした。話しをすることといえば、HOPESのことでした。出口先生の話をしてくれる子の笑顔は、今も忘れません。デグリンが、デグリンがといって、話をしてくれました。遅くに駅まで迎えにいっても、いつも元気で笑顔で「ありがとう」と言ってくれました。一日も塾を休むこともなく、弁当を持って、疲れていることやプレッシャーをみじんもださず、また家族に感じさせず、明るく楽しく振る舞った息子をほめてやりたいと思います。「合格おめでとう」といっしょに。
 合格のお礼に伺ったとき、先生から「今日は良い日になりましたね」と言っていただきました。「良い日」が迎えられましたのも、先生方のおかげです。また、家の方にも何回もお電話をいただきました。HOPESでの生活は息子にとり、すばらしい時間でした。ほんとうに、ほんとうにありがとうございました。
 今後ともよろしくご指導賜りますようお願い申し上げます。
<486> 2002.3/18〜2002.3/24
 憂鬱なことがまた1つ増えてしまいました。どうやら、花粉症にかかったようです。これまで、花粉症の人の話を聞いても「ふ−ん。大変やねえ」と聞き流していたバチが当たったのでしょうか。ある日突然にかかると聞いていましたが、まさか自分がなるとは思ってもいませんでした。幸い軽症で、鼻水が止まらない・頭がぼーっとする・けだるい・眠い(これは花粉症とは違うか?)程度で、鼻水は1時間くらいで止まります。もしかしたら、単に軽い風邪にすぎないのかもしれません。それならいいのだけれど・・・。
 さて、先日の保護者会で申し上げましたが、今年は悩み多い年になりそうです。どの学年をとっても、心配はつきません。ここであえて再現はいたしませんが、全体に積極性に欠けているように思えます。低学年の生徒に余り多くのことを望むのは酷かもしれません。しかし、授業はただ出席しているだけでは無意味です。もっと積極的に参加しなければいけません。中には自分で考えようとせず、ひたすら答えが出るのを待つだけの人もいます。いちいち「はい、これを書いて」とか「はい、ここまで写して」とか言われないと何もしない、答えだけを写して帰る、これでは復習はできません。間違えてもかまいませんから、どんどん解いていきましょう。どこで間違えたかが分かれば、次からは間違えなくなるはずです。授業中はいくらでも間違えてよいのです。ただし、その後で必ずもう一度考え直すようにしてください。
 6年生ですら、同じことを言わなければならない生徒が多くいます。一言で言えば「自覚の欠如」なのでしょう。彼らに共通しているのは、家庭での学習量の少なさです。宿題が多い、時間が足りないと言う前に、精一杯の努力をしてみなさい。学力云々という以前に、自分がやろうとしない限り何も変わらないということに、早く気がついて欲しいものです。
<487> 2002.3/25〜2002.4/7
 穏やかな春の日、ずーっとのんびりできたらどんなに幸せだろか、と思うことがたまにあります。この仕事を続けている以上は叶わぬ夢とあきらめていますが、1年に1日だけそれが現実になる日があります。卒業した6年生に集まってもらうたこやきパーティーの日がそうです。今年は残念ながら体調不良で2名が不参加でしたが、久しぶりにみんなと楽しい時間を過ごすことができました。どの生徒も、2ヶ月ほど前の緊張が嘘だったかのように明るく子供らしい表情ではしゃぎ回っていました。ああ、これが本来の姿なのだと考えると、厳しいことばかり要求してきたことが少しかわいそうにも思えました。しかし、私にできる方法は徹底的にやることだけでした。今の喜びは精一杯がんばったからあるのです。そのうちきっと彼らにも分かってもらえると信じております。さてその日、私はしこたま呑み、程良く(?)酔い、幸せな気分に浸りました。生徒たちの前で歌ったことはなかったのですが、下手な歌も披露しました。彼らも驚いたのではないでしょうか。この時間がずっと続けば良いなとも思いましたが、いつまでもそんなことは言ってはいられません。現実は非常に厳しいですが、今の6年生たちとも来年このような楽しい時間を過ごせるように、精一杯がんばろうと思っています。
 さて、春期集中講座が始まりました。学校が休みの間は、自由になる時間がたくさんあります。そのせいか、ついだらだらとしてしまいがちです。何も勉強ばかりする必要はありませんが、計画を立てて、メリハリのある毎日を過ごしましょう。一番大切なのは、自覚ですよ。
<488> 2002.4/8〜2002.4/14
 春期集中講座は、特に体調をくずした生徒もおらず、無事終了しました。生徒諸君は、この2週間で平常授業の約1ヶ月分の内容を学習したことになります。しっかりと復習していればかなりの学力がついたはずです。一生懸命がんばっている人は、今後が楽しみです。私個人を振り返ると70点の出来です。減点の理由としては、個人保護者会がはかどらなかったこと・一部の生徒が放つマイナスパワーにくじけそうになったこと・少し飲み過ぎたことが挙げられます。正直なところ、年々体力の衰えを感じており、講習会の期間中は非常にハードです。気力まで衰えることがないように努めておりますが、いくら言ってもやる気を見せない生徒を相手にしていると、叫んで逃げ出したくなります。今回もそのようなことが有りました。一方、保護者の要求はどんどんエスカレートしていきます。引き受けた以上精一杯のことはいたしますが、私は魔法使いじゃないんだぞと言いたくなるのも事実です。
 さて、学校も新学年がスタートします。おそらく新しい教科書の薄っぺらなことにみんなも驚くことでしょう。このたびの教育改革は、はっきり言って大失敗になるだろうと思います。今の小学生は正にその犠牲者です。知識偏重を是とするつもりはございませんが、学校で教えてもらうことだけで満足してはいけません。生徒達には、自分の力でしっかりと考え、より高度なことを追求し続ける姿勢を忘れないでほしいと思います。
<489> 2002.4/15〜2002.4/21
 先週に引き続き、新指導要領について。
 息子の教科書を見て、改めて驚くとともにあきれてしまいました。見た目も薄く、5年の算数などは手帳かと思うほど小さくなっていました。もちろん内容も甚だ希薄でした。
学校の授業が、今後この教科書に沿って進められていくのかと思うと、背筋が寒くなります。さらに恐ろしいのは、移行直後の今なら、みなが騒いで多少抵抗もするでしょうが、その内なれてしまうということです。これで当たり前、これでいいじゃないかと思えてくるのです。そして、この内容が基準となってしまうのです。それはとても大変なことです。子どもたちがどんどん退化していきます。
 しかし、批判ばかりしていても何も変わりません。私たちも早急に対策をたてなければなりません。週休二日制に対しては、今年度から土曜エンジョイコースを開きました。生徒たちはとても楽しそうに参加してくれています。実験を楽しみながらも、いろいろな現象を当然のことと受け止めるのではなく、どうしてだろうと考える姿勢を身につけ、かつ理科の知識も増やしてくれることを望みます。
 作文教室では、当然のことながらまず書いてみることです。初めは下手でも、どんどん書いていくうちに次第に表現力はついていきます。自分の考えを言葉で言うこともできない子が増えている中、文章で表現できるということはとても大切です。
 日常の学習においても、「覚える」よりも「考える」ことが重要であるのは言うまでもありません。HOPESの授業では、極力丸暗記はさけるようにしています。算数の公式もあまり覚えさせません。やむを得ず公式を必要とする場合でも、どうしてその式でよいのかを理解させた上でのみ使うように心がけています。
 また、柔軟な思考能力を養うには、HOPES通信に掲載している「今週の問題」に積極的に取り組まれるのがよいでしょう。低学年の生徒でも、あきらめずに挑戦しましょう。必ず、役に立ちます。なお、時間に余裕がある方には、算数アカデミーなどの算数サイトをお勧めします。詳しくは、私どものホームページ http://www1.sphere.ne.jp/hopes/ のリンク集をご覧ください。

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