カッパの日記 

2016年6月

16.6.1 充電完了

 連休2日目。
 さて、何をしよう。
 ハニーには怒られそうだが、実は全く考えていなかった。
 夕方のプランだけは決まっていたが、午前中は免許の更新手続きだけ。(免許センターまで行かなかったので、後日講習が待っているが)
 昼間の時間がぽっかり空いてしまった。
 ネットで「神戸の穴場」を探してみたが、今一つのものばかり。と言うより、行ったことある場所ばかりなのだ。
 う〜ん。困った。
 そんな時、ふと蘇った記憶。
 あれ?繁昌亭に行こう!って言っていなかったっけ?
 そうだ!昼席のプログラムを見て、演者を誰も知らないからと諦めたんだった。
 昼席は13:00〜16:00。気が付いたのは12:50。
 どうみても間に合わないが、まあ良いか?と、駆けつけた。
 到着したのは14:00。受付の人(実習生)には「今からでも良いですか?」と念を押されたが、「(そんなの聞くなら)頼む、早くしてくれ!」と何度心の中で叫んだことか。

 繁昌亭に行くのは、初めて。いや、寄席自体初体験かも。(最近多いな〜、初体験)
 小屋自体は小さいが、これくらいがちょうどの広さかな?
 (今は亡き)枝雀さんのコンサート?ちゃう独演会はサンケイホールだったが、いささか広すぎた。
 遅刻の私たちが並んで座れるのは2階席だけ。
 けど、何の不満もない。演者の顔も声も十分に届いた。
 演目は、(実は落語好きの私。上方落語なら大抵知っている)有名なものばかり(犬の目・親子茶屋・代書屋など)だったが、演者の個性が楽しめて、飽きることはなかった。
 創作落語も面白かった。

 場所を三宮に移動し、街ブラを楽しむつもりだったが、意外と最初の用事に時間がかかった。
 まあ、ハニーが喜んでくれればそれで十分。

 19:20。長男と合流。
 続きはまたで酒ね。

 ここで、断言いたしましょう。
 私はおそらく大丈夫。ご心配をおかけした皆様方、本当に申し訳ありませんで酒た。
 ごめんやしておくれやしてごめんやっしゃ〜!

16.6.2 部屋探し

 昨晩、神戸に出たのには、ある事情があった。
 現在、長男は自宅から通勤しているが、片道90分はやはり遠い。
 学校のそばで良い物件がないか、目下部屋探し中なのだ。
 候補はいろいろある。
 ただ、何を基準にするかで変わってくる。
 家賃なのか、大きさなのか、便利さなのかでね。

 一つ候補に挙がったのが、居酒屋の2階。
 家賃は安いし、駅からも近い。ただ、飲み屋だけにうるさくないだろうか。
 よ〜し、実際に見に行こう。料理が美味しかったら最高だしね。
 で、探険じゃ!と相成ったのだ。

 女将さん一人でやっている小さな店だった。
 女将さんは良い人のようだ。沢山沢山話をしてくれた。
 料理は、う〜ん。絶品とは言い難いが、不味くはなかった。
 実際、部屋も見せてもらった。(私は見ていないが)
 長男曰く、風呂が小さいのが難点だそうだ。
 他の物件も見てから判断するそうだが、さて、この部屋は候補として残るのだろうか?

16.6.3 ヨーグリーナ

 私はよく水を飲む。日に500〜600MLは飲むだろうか。(夏場は1L?)
 事務所の冷蔵庫には、来客用のお茶と私用のお水(それぞれ2L)が必ず冷えている。
 そのストックが尽きかけてきた。
 毎回、ネットで安い店を探して注文しているのだが、正直、送料を考えると、近くのスーパーで買うのと大差ない。
 どうせならばと、今回、何を思ったかカッパちゃん。ちょっと贅沢してやれ!と高価な水を注文した。
 その名も「贅沢ヨーグリーナ&南アルプスの天然水」だ。

 かつて、真冬だったが、コンビニで見つけて飲んだときに、大層美味だったのを覚えていた。
 なんせ、運転中に攣った足がそれを飲んだ途端に治ったくらいなのだから。

 あまり、自動販売機では見かけない。それ故、しばらく縁遠くなっていたが、ネットで調べると・・・。
 お!24本で2100円。これなら安くはないが1本100円以下。まあいいか!
 と、思わず2ケースも注文してしまった。

 届いた商品を早速飲んでみた。
 う〜ん。期待しすぎたのだろうか。
 美味しいことは美味しいのだが、以前ほどの感動がない。
 それに少し甘すぎるかな。(おいおい!今度はケチを付ける気か?)

 さあ、どうする48本。
 まあ、ボチボチ飲んでいきましょう。

16.6.4 入梅

 HOPES通信に梅雨入り間近と書いた途端の『近畿梅雨入り宣言』。
 まいった。訂正しようにも、もう印刷したあとだったもんね。

 あ〜あ。しばらく憂鬱だな〜。
 あ、雨天用の靴、買わなくっちゃ。

16.6.5 変更

 年度途中ではあるが、カリキュラムを変更することにした。

 原因は、もちろん理科の教材にある。
 全面改定は来年度からと考えていたが、もう限界。
 とにかく酷い。間違いだらけ。ここまで来ると、もはやミスと言い訳できるレベルでは到底ない。
 これじゃ、講師の方が嫌になるわけだ。
 卒業生の皆には申し訳ないことをした。
 好き勝手させていたツケが回ったのだ。
 私の監督不行届で酒ね。

 さて、どこから手を付けようか。やっぱ低学年からだわな。
 来月の保護者会までには、ある程度の目処を付けておきたい。

 あ〜、ますます忙しくなる。
 けど、これも生徒達の為だ。
 カッパちゃん。ふぁいと〜!お〜!

16.6.6 青空文庫

 「青空文庫」なるものがあると聞いたことはあったが、利用するのは初めてだった。

 いや〜、驚きま酒たね。
 お金を出して本を買わずとも、著名な作家達の作品を無料で読むことができるだなんて。

 なんでも、著者の没後50年で著作権は消滅するらしい。
 「青空文庫」とは、そのような著作権が消滅した作品の(著者が許諾した場合もある)テキストをインターネット上に公開している、いわゆる電子図書館のことらしい。
 必ずしも著名な作品が全て揃っているとは言えないが、日本語作品に関しては相当充実してきているそうだ。
 ただ、入力や校正はボランティアでまかなわれているらしく、運営は結構大変なのではなかろうか?
 事情をよく知らないくせに言うのも憚れるが、作品に触れられたことに感謝しながら、今後のことを杞憂している私で酒た。

 ところで、著作権なんて難しい話は分からないが、作家なら沢山の人の目に触れるのは嬉しいことではないのだろうか。
 けど、喜びだけで収入が得られないのであれば、それはそれで問題で酒しね。

 中学入試でも著作権は取り沙汰された。
 国語なんて、徹底的に叩かれていたね。それが元で、窮地に追い込まれた出版社も数知れない。
 幸い、算数は「完全オリジナルの問題は存在しない」と言うことで、グレーゾーンで収まった。
 私が考え抜いて発表した問題がそっくりそのまま入試に出題されていたこともあるし、逆に、入試問題と酷似していた問題を私が自分の発案だと得意気に披露していたこともある。
 まあ、いずれの場合も、生徒達は
 「そんなん、ありえへ〜ん!(こんなオッサンがスゴいはずはない。絶対パクった筈や!)」
 と異口同音にさえずっていたが・・・。
 ふふふ。君たちもいずれ気が付くはずで酒。
 「え?うっそ〜ん!」とね。

16.6.7 洗浄完了

 エアコンのクリーニング。
 先日はドタキャンをくらったが、本日、無事終了。

 きれいになったと喜ぶより、すごく汚れていたと驚く方が先だった。
 「これじゃ、生徒さんが可哀想ですよ」とまで言われてしまった。
 そりゃ、入居したときは新築でも20年も経てば古くなる。
 その間、一度も本格的なクリーニングはしていなかったのだからね。
 いやいや、言い訳してどうする。みんなごめんね。

 でも、まあ、とにかくこれで一安心。
 晴れて、クーラー解禁じゃ。

16.6.8 詐欺

 昨夜、帰宅するなり、ハニーから言われた。
 「お母さんに電話してあげて!」
 聞けば、母からハニーに電話があったそうだ。
 「息子(=私)から電話があったけど、えらく落ち込んでいたから心配で・・・。
 何を話しかけても曖昧なことしか言わないから、電話は切ったんだけどね」
 とのことだった。
 もちろん、私は電話などかけていない。

 げ!これって、詐欺じゃないの?
 ついに来たか。

 今日、早速母と会ってきたが、やたらと元気がなかった。
 相手が名乗る前に、「〇〇かい?」などと受け答えしないように。
 不審な電話がかかってきたら、一旦切ってかけ直すと言うように。などと伝えておいた。
 幸い、今のところ被害はないが、やはり心配だ。

 それにしても、善人を騙す悪意の塊のような輩はどこにでもいるものだ。
 気を付けなければ!ね。

16.6.9 新元素

 私にしては珍しくホットな話題を。

 新しい元素が発見されたらしい。
 それも日本人の手によって。それに因んで、名称は「ニホニウム」となるそうだ。

 いや〜素晴らしい。
 ちょっぴり感動してしまった。
 誤解されたら困るが、私が感動したのは、日本人が発見したからではなく、世の中はまだまだ未知の分野が多いということに対してだ。

 私たちはどうして、何でも知っているみたいな顔をしているのだろうか。
 世の中には分からない事の方が圧倒的に多いのだ。
 特に、私などは、子ども相手にいつも偉そうに話をしている。
 何と恥ずかしい。
 もっと謙虚であらねば。

16.6.10 バリカン

 40年ぶりかな。バリカンを当てるのは。
 バリカンの厚みも色々あるらしい。
 マスターが最初手にしたのは2mmの刃。
 ちょっと待ってと、説明を聞く。
 「6mmのもありますよ。それだといつものハサミで刈っているのと同じですね」
 「う〜ん。それじゃ意味が無い」
 「3mmで一分刈りですわ」
 「じゃ、それで」ということになった。

 バリカンと言えば、中高時代の悪夢が蘇る。
 当時、私が所属していた水泳部には、伝統があり、
 「甲南定期戦(灘と甲南の各運動部が毎年試合をするもの。シーズン最初の試合にあたる)で負けると丸坊主!」
 と決まっていた。
 中1の時は勝ったが、以来2で引退するまで、ずっと負け続け。当然、ずっと丸坊主。
 今にして思えば大したことはないのだが、少しは色気もつき始める中高生には、結構辛かった。
 ま、おかげで散髪は年に一回だけで済んだけどね。
 6月に丸坊主にしても、冬には大分長くなる。
 そのままロン毛で過ごし、(そうだ!これってワンレン?)春になったらまた丸坊主。
 そのくり返しだった。

 サイドと後ろをバリカンで刈ってもらった。
 上だけが長いと違和感バリバリ。当然ながら、上も自然と短めに。(未だ一応頭髪はあるからね)
 なかなかいい感じに仕上がった。と、自己満足。(舛添ヘアーなんて呼ばせないぞ!)

 これで、梅雨は乗り切れそうだ。
 けど、きっと生徒たちは気が付かないんだろうな〜!

 数名が気付いたようだ。
 けど、「かっこいい!」と言ってくれたのは一人だけ。
 なんでやね〜ん!パ〜ンチ!

16.6.11 慶報

 「入籍しました」
 FACEBOOKの書き込みに「え〜!」と驚きの声を上げたのはほぼ1月前。
 4期生のOくん。
 去年の同窓会では、そんなこと全く言っていなかったのに。
 まあ、目出度い目出度い。

 その彼が、わざわざ会いに来てくれるという。(現在、彼は伊勢在住)
 「こりゃ、きっとお嫁さんといっしょだわい」
 てっきりそうだと思い込み、ハニーも朝からスタンバイ。
 約束の時刻。彼は、バイクを飛ばしてやって来てくれた。
 「え?バイク?彼女は?」
 「仕事です」
 「が〜ん!」
 まあ、勝手に期待していた私たちがアホなんだけどね。
 花嫁さんにお目にかかるのは、披露宴まで楽しみにしておこう。

 しかし、可哀想なのはOくん。
 かつてはスタッフとしてHOPESのIT大臣を長年務めた彼。(このHPも彼が全て作ってくれた)
 挨拶に来ただけなのに、しっかり仕事をさせられてしまった。
 おかげで、復活いたしま酒たよ。
 私が紹介された新聞記事が。(拡大して見てね)
 あじがとうね。

 入籍はしたが、まだ一緒には住んでいないらしい。
 元来、器用な彼。もちろん努力も人一倍だが、何事もそつなくこなしてきたように、私は思う。
 新しい家庭も、きっと彼の創意工夫で素晴らしいものになるはずだ。
 おめでとう!お幸せにね。

16.6.12 算数オリンピックトライアル2016

 今日は、算数オリンピックのトライアル大会。
 予想通りと言うべきか。
 25周年の記念大会にあたる今年、良い問題が多く出題されていた。
 一言で表せば「引き締まったレベル」。
 簡単に言えば、「少し難しいけどよく考えたら何とかなるレベル」かな。
 一部、表現に疑問符がつくものもあったが、そこは拘らず、さらりと躱せば良いと思う。

 初めて対策講座まで開いて臨んだ今大会。さて生徒のできはいかがなものだろう。
 あまり期待はせずに、結果を待とうか。
 え?私。私は一応できま酒たよ。って当たり前で酒ね。

 私の提供した問題はトライアルには出ていなかった。
 そりゃそうだ。あれはファイナル用にと考えたものなのだからね。
 選ばれたら良いんだけどな〜。

16.6.13 無事?不安

 こんな日もあるんだ。
 午前中からひたすら仕事。
 特筆すべきことも無く、一日終了。
 これって、喜ぶべきことなのか。

 帰宅したら、息子は未だ帰っていなかった。
 終電の時刻を過ぎても連絡は無し。
 トラブルにでも巻き込まれたのではないかと案じていたら、ようやく繋がった。
 携帯を落として探していたらしい。
 携帯からの連絡だから見つかったのだろうが、帰宅は叶わず、また学校に泊まるとのこと。
 私の忙しさとは比べものにならない。
 先週など、半分も家に帰っていない。
 体調も優れないと言っていたし、ホント、大丈夫だろうか。

16.6.14 天に唾する

 「なんでこんなんわからへんねん。一体、いま何聞いとった?」
 と、私は最近よく口にする。
 言っちゃいけない言葉だとは思うのだが、たった今説明したことを確認しても、とんちんかんな答しか返ってこない。
 思わずため息。そして次の瞬間、叫んでしまうのだ。

 大いに反省。
 人の話がちゃんと聞ける子ばかりじゃない。
 いやいや、今言ったことが届かないのは、説明が下手だから。
 こちらの話に集中させられないのは、間が悪いから。
 なのに、生徒を責めてどうする。
 天に唾するとは、まさにこのこと。

 某球団本部長が「智辯学園より弱い」と、自軍の選手を批判したらしいが、同じ過ちをしている自分が恥ずかしい。
 慥かに現実は厳しいが、ここは我慢のしどころ。少しずつでも改善していかねば。

16.6.15 サプライズ

 あれ?やけに集まりが早いやん。
 いつもなら、授業開始間際に駆け込んで来る子も、何故か早く来ている。
 保護者も数人残っているし。
 何かおかしいなと感じつつも、いつも通り宿題チェックを始める。
 全員のチェックを終了し、一旦教室の外に出ようとすると、突然全員が歌い出した。
 「ハッピィバースデイ トゥーユー♪ ハッピィバースデイ トゥーユー♪ ハッピィバースデイ ディア呑ちゃん♪ ハッピィバースデイ トゥーユー♪」
 え?まさかの大合唱だ。
 驚いて視線を外した途端、今度は一斉にクラッカーが鳴り響く。
 そして、一人一人が手紙を手渡ししてくれた。
 う〜ん。まいった!
 泣いちゃうやんか。  

読書するカッパちゃん

 さらに、今度はプレゼント。
 早速開けてみる。
 徳利とぐい飲みのセットだ。
 ぐい飲みの中にはカッパが入っていた。
 「読書するカッパ」らしい。
 面白いな〜。大切に使わせてもらおう。

 使う機会はいきなりやって来た。
 急いで帰宅すると、長男が待っていた。
 いつもより早く帰ってきてくれたのだ。時間のやりくり、大変だったろう。
 さあ、祝宴の始まりだ。  

白鶴大吟醸

 大きな包みを渡された。
 中から出てきたのは、桐箱入りの日本酒。
 それだけじゃない。
 「ワインにするんやったら」と、生ハムとキャビアまで買ってきてくれた。
 もう、どんだけ散財するねん。嬉しいけど、素直に喜べない。
 それでも、好意はありがたく受け止めよう。
 ビールから始まり、日本酒、ワイン。
 うっかり、次男が初任給で贈ってくれたワインを開けてしまったのは、失敗だったが、まあ、次男もお祝いに参加ということで・・・。

 幸せな一日。心に残る誕生日となった。

16.6.16 ICHIRO

 やっぱり、今日はICHIROでしょ。
 日米通算安打4257本。すげ〜すげ〜!
 昨日までの記録保持者(ピ-ト・ローズ)は、その記録を認めないなんてほざいているらしいが、野球賭博で永久追放になった男が何を言おうが、世間は相手にしないだろう。
 私は、ICHIROを純粋に尊敬する。
 もちろん記録に対してではない。
 ここに至るまでの努力。そして不屈の精神力に敬意を表したい。
 会見で、彼自身も言っていた。
 「私は今まで口にすれば笑われるようなことをすべて実現してきた自負がある」
 ニュアンス的には間違っていないと思うが、正確な再現ではない。ごめんやしておくれやしてごめんやっしゃ〜!
 これって、スゴいことだと思う。(悔しさをエネルギーに変えた、なんて陳腐な表現しかできない己が情けない)

 何より感動したのは、彼が自分の努力を人に見せないこと。決して、ひけらかさないことだ。
 おそらく常人の何百万倍も努力してきたはず。
 それをあえて表に出さず、さらに高い目標に向かって精進を続ける。そして、そのことを当然だと言い放つ。
 頭が下がる。としか言いようがない。

 何かにつけ松井秀喜と比較され、秀さんが和を大事にする=人格者だと言われるのに対し、ICHIROは自分の事を一番に考える=個人主義者だ、みたいな評価もよく聞いた。
 私自身、会ったこともない両人のことを(他人の言葉を鵜呑みにし)そう思い込んでいた時期もあった。(日本人の好みとして受けるのは秀さんの方だしね)
 けれど、ICHIROのような生き方もあるんだ。(絶対に真似はできないけれど)
 恥ずかしい。今回ばかりは、素直に己の非を認めたい。

 やはり、才能より努力だね。
 天賦の才能では他人に劣るとも、努力の天才を目指したい。
 切にそう思うが、これって、口だけ男の典型かもね。

16.6.17 拓カ情報

 拓カさんのコンサートの案内が来た。
 やった〜!目出度い!目出度い!
 と、喜んだのも束の間。またもや、関東限定のようだ。
 早いものだ。前回からもう4年も経ったのね。

 さて、どうしよう。
 どうしようもこうしようもあらへんがな。オフのない私が関東まで行けるはずもなかろう!
 と、諦め半分で日程を見ると・・・。

 あった!行ける日があった。1日だけだけど、秋の休講日にジャストストライクだ。

 さて、どうしよう。(よう悩むやっちゃな〜)
 まあ、抽選に当たるとも思えないが、一応申し込みだけしてみるか。
 当たれば当たったで考えよう。

16.6.18 感情

 私は、感情の起伏が激しい。
 他人に指摘されるまでもなく、自分でも気が付いている。
 悪いことには、その感情が顔に出るのだ。
 嬉しいときは大喜びするし、感動したときや悲しいときは大泣きする。
 それだけならまだ良いが、腹が立つと怒るし、不快なときは不機嫌になる。
 誰しも嫌なことがあったら気分が悪いはず。ただ、大人はそれを表に出さない。
 どうしてそんなことが可能なのだろう。
 大人だから?とすれば、大人とは大したものだと思う。

 今朝も嫌なことがあった。
 しばらくムカついていたが、生徒の顔を見たら収まった。

 人生はままならぬもの。
 泣いたり笑ったり、怒ったり哀しんだり、そんなことのくり返しなんだろうな。
 まあ、出来るだけ感情は表に出さないようにしようか。

16.6.19 父の日

 昨夜は呑みすぎた。

 まさに帰ろうとしているとき、エレベーターが上がってきた。
 中から出てきたのは、7期生の2人。
 危ない、危ない。1分でもずれていたら会えないところだった。
 一体何事かと思えば、とある人と会っていたのだと言う。
 で、急に私に会いたくなり、その足でこちらに来たらしい。
 その人からのメッセージも預かってきたと言う。
 「じゃ、呑みに行こか?」と相成った。
 彼らは既に一杯入っているようだったが、私も呑みたい気分だったので、渡りに舟とばかりに繰り出した。

 久し振りに外で呑む酒は、沁みま酒たね。
 思い出話に花が咲いた。
 内容はここでは伏せるが、私も会いに行こうかな。  

父の日に次男から

 家に帰ると、思いがけないプレゼントが届いていた。
 次男から「父の日」の贈り物だ。
 わ〜い!わ〜い!嬉しいな〜。
 ありがとう!
 心も酒も遠慮無く頂くぜ。

16.6.20 未整理

 久し振りに自宅のPC(XPだがバックアップ用に使用している)を開けた。
 以前は週に一度は必ずバックアップを取っていた(おかげで助かったこと数知れず。先日も卑怯者の奸計を防ぐことができた)のだが、この度は数週間ほったらかしにしていた。

 先ずは、メールを受信する。
 え?5000通!
 げ!げ!げ!たまりすぎや。
 まあ、殆どは無用なメールなのだが、全て削除という訳にはいかない。
 何故なら、個人用・会社用・保護者・生徒と各々のフォルダに分けて保存してあるのはこのPCだけなのだ。
 事務所のPCも自宅で使用しているもう一つのPCもリカバリーの際に全てのメールが消えた。

 さて、どうしよう。
 「どうしようもこうしようもあらへんがな。やるしかないやろ!」ってか?
 そうで酒ね。分かってはいるのだけどね。

 取り敢えず「また今度ね」とふたを閉じたカッパちゃん。
 あかん。根性なしや!

16.6.21 人としての値打ち

 ようやく分かってきた。
 人の値打ちではない。人としての値打ちがね。

 私自身、確信した答ではないので、ツッコミ処は満載の筈。
 どうぞ、遠慮無くコメント下さい。(既にもう酔っているしね)
 酔っ払いの戯言として聞き流して下されば、幸いで酒

 若い頃は自分しか見ていなかった。
 自己満足の為に生きていた。と言っても間違いないだろう。
 自分が良ければ、それで良し。
 自分の満足が基準だから、当然、得られる額の高い低いは問題外だった。
 ギャンブルにのめり込んだのも、主役になりたかったから。なったつもりでいられたからだ。
 実生活で得られない満足感を、代償として求めていたのだろう。

 仕事を始め、収入を得るようになった。
 家庭を持ち、ギャンブルへの気持ちは急速に萎んでいった。(そりゃそうだ、実生活で私が主役なのだから)
 しかし、そこで新たな疑問にぶち当たる。
 「仕事は一体誰の為?」
 当時は、本当に正解が分からなくて、友人たちに片っ端から尋ねて回った。
 一緒に悩んでくれた友もいたが、「そんなの決まってるやんか」と、一笑に付されたことも多かった。
 しかし、彼らの意見を聞いてもまだ、答が分からない自分がいた。

 さらに分からない事が続く。(基本的にお馬鹿で酒からね)
 (取り敢えずだが)仕事=収入=自分の為、と、本当に割り切っても良いのか?
 この理論だと、収入が少なければ、仕事をしたことにはならない。
 じゃ、私のしていることは何なの?
 たとえ、収入がなくても自分が満足ならば、それは自分の為ではないのかとね。
 全ての錯覚は、仕事=お金と勘違いしていたことに端を発するのだが、当時の私が気付くはずもない。

 成果がなければ評価はできない。これは、大人の世界の常識だ。
 しかし、私の考えは違う。なんたって、「体は大人。頭脳はこども」=逆コナンだものね。
 これでも「人の役に立ってこそ、なんぼ」の世界で生きてきたつもりなのだ。
 では、相手の判断基準はどうだろう?
 これが難しい。人それぞれの基準があるはずだから、一概には言えない。
 誠心誠意尽くしたつもりでも、結果だけで切り捨てられたこと数知れず。
 中には途中を評価して下さった方もいらっしゃるけどね。
 どれが正しくて、どれが間違っているのかと、論じるつもりはない。

 そろそろ酔いも回ってきた。結論を言おうかな。

 今までの私の価値判断は
 「どれだけのことを人に伝えられたか?」だった。
 けど、今は少し違う。
 「どれだけのことを人に残せたか?」だ。

 生意気を言って申し訳ない。
 けど、これが今の私の生存理由(=存在価値)?かな。
 結局は、「他人の為にどれだけ頑張れるか?」が基本だから、同じだと思うので酒けどね。

16.6.22 時間割

 夏期集中講座の時間割、やっと完成。
 全員の希望に応えることは出来なかったが、何とかこれで勘弁してもらいたい。

 それにしても、夏休み。
 今年は、ちょっとハードだ。
 先ず、例年より少しだけ授業が多い。
 次に、理科の教材作成がある。何せ酷いからね。
 そして、途中入塾者への補習もある。
 まあ、一日一日がんばるしかない。

 25年もやって来たのだ。これくらいは大丈夫。
 今までの困難も乗り切ってこれたのだ。気持ちさえ折れなければ何とかなるはずだ。

 ただ、体調には注意しなければ。
 斃れたら、みんなに迷惑をかけるだけだからね。

 それにしても、昨日の日記は酷かった。我ながら意味不明。
 書き直す気力も湧かないのでそのまま放置するが、数少ない愛読者の方々には、誠に申し訳なく思う。
 ごめんやしておくれやしてごめんやっしゃ〜!

16.6.23 印刷機

 昨日、時間割を印刷したのを最後に、とうとう印刷機が臨終を迎えた。
 動くことは動くのだが、製版段階で原稿をきれいに読み込まないのだ。ズレ(断層)が出たり、写らなかったり、とね。
 「あ〜あ、ついにこの日が来たか?」と、長嘆息。
 それもそのはず、今の機械には7年近くお世話になった。
 仕方がないか、と諦めモードのカッパちゃん。
 印刷枚数のカウンターを見たら、軽く20万枚を超していた。

 この印刷機。実は一台200万円近くする。
 もちろん買い取りではない。リースだ。
 それでも、コピー機で印刷するよりは安くつく。
 事情を知らない人は驚くだろうが、数枚ならばコピーの方が安い。
 契約次第で単価も下がる。1枚10円もかからない。
 ところが、枚数が多くなると印刷機の方が得になる。
 何故なら、印刷機だと何枚刷っても費用は同じ。製版した後はインク代しかかからないからだ。
 実はこのマスター(製版のための用紙。昔で言えばガリ版かな)が一番高いのだが、1枚のマスターで何枚でも印刷できる。
 多くの学校や中規模の企業が印刷機を導入しているのは、このためなのだ。

 ところが、私のような弱小個人塾では、その線引きが実に微妙になる。
 手間は、断然コピーの方がかからない。
 勝手に両面印刷してくれるし、印刷機のように各面ごとに製版することも無ければ、用紙を裏返す必要も無い。
 ただ、やはりコストがかかる。ミスコピーだからと言っても、チャラにはしてくれない。
 手間に取られる時間を費用に割り振れば納得できるのだが、一概には言い切れない。

 はたして、こんな実情を書いて良いのかは分からないが・・・。
 リース期間は通常5年。
 営業元はリース期間が切れる前に頻りに入れ替えを進める。
 「リースの残金も持ちますから、この際どうですか?」とね。
 今まではその甘言?に釣られ、新しい機械への興味もあったことだし、その都度入れ替えてきた。(え!お馬鹿?)
 けれど、ここ数年。展示会などに赴いて説明を受けても、正直新たな感動がなかったのだ。
 カラーは私には必要ないし、印刷速度が多少速くなってもメリットは全くない。
 しかも、新しい機械にすれば、当然リース代金は高くなる。
 ならば、使えるだけ使った方がお得ではないか?
 と、オーバーリースをくり返してきたのだ。
 知っていま酒たか?オーバーリース。
 リース期間を過ぎれば、代金はいきなり5分の1になるのよね。
 その分メインテナンス料金は高くなるが、絶対こちらの方がお得。(知らなかった今までを考えると、随分損した気分だ)
 営業元も、こちらが、
 「使えるまで(=壊れるまで)使わせていただきたいので酒が」と申し出れば、
 「(故障したら)部品がそろそろ無くなりますから入れ替えられた方が・・・」と一応勧めるものの、強硬ではない。
 まあ、20年以上のつき合いでもあるしね。

 さて、どうしよう。
 新しいリースを組む資金的余裕は全くない。
 だったら、当面はコピーでやりくりするしか、他はないのだろうな〜。

16.6.24 靴下

 長男との同居生活もそろそろ3ヶ月。
 相変わらず、殆ど顔を合わさない毎日が続いている。
 彼が帰ってくる頃は私は眠っていることが多いし、彼が出かけるときに見送るくらいだ。
 若いから保っているのだろうが、本当に心配。
 まあ、そろそろ部屋も決まるだろうけどね。(そうなるといきなり寂しくなるな〜)

 一緒に生活していて、一つだけ困ることがある。
 下着が誰の物か分からなくなるのだ。
 服は明らかにサイズも違うし、間違えることはない。靴もね。
 ただ、下着となると、サイズも同じだし、柄も似たり寄ったりで、区別が付かないことが多いのだ。
 風呂上がりに私は、毎回ハニーに尋ねている。
 「これ誰の?」ってね。

 今朝も尋ねた。
 「この靴下はどっち?」
 即答された。
 「これはあなたの。で、こっちが○○君の」
 「どうしてわかるの?」
 「だって、あなたは脱ぎっぱなしで洗濯機に放り込むでしょ。でも○○君は、ちゃんと裏返しを直してから洗濯機に入れるのよ」
 なるほど、洗濯が終わった段階で手を加えなければ、一目瞭然というわけだ。

 う〜ん。まいりま酒た。
 性格って、ホントいろんな所に現れるのね。
 因みに次男は・・・。はい、私と同じで酒。

16.6.25 癒

 久々に笑った。腹を抱えてね。

 先ずは14期生のH君。
 長崎からはるばる来てくれた。
 もちろん実家に用があってのことだが、数年ぶり(長崎行きの直前以来)に会った彼はエライ痩せていた。
 「大学までが坂道なので」と言っていたが、やはり生活が不規則なのだろう。ちょっぴり心配じゃ。
 その彼は、現在、就活中。
 それでこちらに戻ってきたのかと尋ねると、自動車免許の試験の為だと言う。
 免許は、本籍がある場所で交付されるからね。
 そして、なんと、その試験には落ちたと言うではないか。
 「え?あの高校生でも通る試験に?」目が点になった。
 「はい。実技は数ヶ月前に終わっていたのですが、昨夜問題集を見たら『こらあかんな』と思いました」
 けど、いくら久し振りだとしても・・・。
 「すまん。笑って良い?」
 「はい、どうぞ!」
 堪えきれなかった。思い切り笑わせてもらった。
 ごめんね。今度ご馳走するから許してね。(来月、試験に再挑戦のため帰ってくるらしい)

 次は現役の生徒ネタ。
 ある生徒の作文が、ムチャいけていたのだ。
 意味不明だし、はっきり言ってとんでもない文章だが、大笑いさせてもらったので「大変よくできました」のハンコを押した。
 私があまりに笑い転げるので、しばらく授業にならなかったほどの傑作だ。
 本人が「お願いやから(みんなに)言わんといて!」と涙目でお願いするので、
 私も涙目で「分かった」と約束した。
 けど、このままだと何のことかは分からないので、一部だけね。(少し手を加えてありま酒)
 約束破ってごめんね。でも、しゃべってへんで。
 題名は「水泳」だ。
 「初めはシャワーを頭の上からかけられても泣いて逃げていましたが、今では頭の上から頭をかけて遊べている程です」
 う〜ん。恐ろしい遊びもあったもんだ。

 ありがとう、生徒諸君。
 おかげでスッキリいたしま酒た。

16.6.26 BEATLES

 来日50年記念ということで、BSでBEATLES特集をやっていた。
 私も中学生時代、BEATLESと出会った。
 ご多分に漏れず、一発で夢中になった。
 英語は全くわからんかったけどね。
 日本で発売されているレコードは全部買い揃えたし、(月500円のお小遣いを節約するのは大変だった)輸入盤にまで手を出していた。
 しつこいけれど、歌詞の内容は全く理解していなかったくせにね。

 番組では、なんと日本語訳が添えられており、おかげで初めて意味が分かった。
 例えば「NORWEGIAN WOOD」
 少し気怠い雰囲気のメロディだが、きれいな音なので、割と好きな曲だったのだが・・・。
 驚いたね。以下は、私のでたらめな訳だが、大体のあらすじ?は分かってもらえるのでは?
 「女の子と知り合い、その子の部屋に行った。
 ノルウエー産の家具が置かれていて、良い雰囲気だった。
 ワインを飲み話をしていたが、彼女は明日早いからと、勝手に寝てしまった。
 朝、目覚めたら彼女はいなかった」と、ここまではまあ良くある話だわな。
 最後が驚くのだ。
 「(だから)私は部屋に火を付けた。
 ノルウエー産の家具は良く燃えた」って、何でやねーん!
 とんでもない歌やん。何も知らずに口ずさんでいた自分が恥ずかしい。

 ただ、昨夜の番組。
 オリジナルの映像もあるにはあったが、曲の殆どが別人によるカバー。
 オリジナルメンバーが余りに偉大だからだろう。ギャップの大きさに戸惑ってしまった。  中には、余り上手でないなと感じるメンバーもあり、少し残念。
 結局、途中で消してしまった。
 まあ、ビデオには残してあるので、時間があるときにでも続きを見ようか。

16.6.27 傘

 朝は晴れていたのに・・・。
 子どもみたいな言い訳だ。
 天気予報も確認していたのだが、うっかりしていた。
 しかも、これで2回連続。
 前回は、駅から教室までの僅かな距離の為に、コンビニで傘を買った。
 今回は、逆パターン。教室に予備の傘があるかと思っていたが、全部出払っていた。
 仕方が無いので、誰かの置き傘?を借りてきた。
 女物のかなり上等な傘だった。
 どなたかは存じ上げませんが、お世話になりま酒た。
 このご恩は、別の形でお返しいたしま酒。

16.6.28 3DS

 最近、脳の老化がハンパない。
 生徒の名前が出てこなかったり、さっき聞いたことを瞬間に忘れたり。
 過去の記憶はしっかりしているのに、近日のふとしたことが思い出せない。
 え?これって、認知症の第一歩?

 これはいかんと、脳トレにチャレンジすることにした。
 「おいおい!算数の先生だったら、入試問題にチャレンジだろうが?!」なんて批判は、耳に(完全に)蓋。
 「だって、最近の入試問題は面白いの少ないんだもの」←って、かなりの問題発言?

 「どうせなら、新しいソフトを買おう」と思い、検索したところ・・・。
 あるではないか。結構安いのが沢山ね。
 半額以下だったし、DSも持っていることだからと、3DSのソフトを注文した。

 昨日届いた、そのソフト。
 長い間の封印を解き、DSを充電したあとに差し込んでみたのだが・・・。
 「あれ〜?おっかしいな〜。反応しないぞ!」
 「DSちゃん。長い間ほったらかしにしていたから、拗ねているのかな?」
 いやいや、唯心論・唯物論を唱えるつもりはないが、機械の方が裏切らないことは、最近も確信したばかりだし。

 で、調べてみると、驚愕の事実判明。
 「DSのソフトは3DSでも使用可能。3DSのソフトはDSでは使えない」と分かった。

 が〜ん!
 任天堂の意地悪。
 またもや、貧乏になったではないか。
 しかも、脳の老化も改善されないままだしさ。
 え?これってお門違いの恨み言?

 ところでどうしよう、このソフト?
 そうだ!今度のアルゴ大会の賞品にでもしようかな?

16.6.29 免許更新

 免許の更新に行ってきた。
 事故の映像をたくさん見せられて気分が悪くなったが、事故の恐ろしさを改めて認識できたのは有意義だった。

 自己診断OD式安全テストなるものをうけたところ、とんでもない結果が表れた。
 情緒不安定で自己中心的。衝迫性や暴発性があり、虚飾性もあるそうだ。
 確かに思い当たるところは多い。特に最近は情緒不安定だ。
 このままだと、大事故を起こす可能性があるらしい。

 まあ、滅多に運転はしないが、心して乗りたいと思う。
 それとも、もう免許返納した方が良いのかな?
 いやいや、それより実生活で襟を正さねば・・・。

16.6.30 原点

 またもや、教えていただいた。
 しかも、教師として一番大切なことを。

 四国より客人。
 つい一月前にもお越し下さったばかりなのに、はるばる遠くから何度も恐縮だ。
 今回は教頭先生と二人でお見えになった。
 実は、このお二人。現在スタッフとして働いている卒業生のΟ君の中学高校時代の担任でもある。
 先生方がお見えになることを彼に伝えたら、「じゃ、ぼくも行きます」と即答。
 おかげで、楽しい賑やかな時間となった。

 O君の入学が決まった時から、私は心配していた。
 (学校に)とんでもない迷惑をかけるのではないだろうか?とね。
 当時、校長だった先生が担任を引き受けて下さると聞いたときは、安心すると同時に、不安も倍増した。
 悪い予感は的中するもの。
 数ヶ月後にお目にかかったとき、校長先生はギブスをされていた。右の拳を骨折されたのだ。
 詳細は教えていただけなかった(いや、正直、聞くのが怖かった)が、O君が関係しているのは、ほぼ間違いないだろう。
 今日もそのことが話題に上ったが、みな苦笑するばかりだった。

 それにしても、先生方は生徒一人一人のことを実によく観察されている。
 観察などと言ったら語弊があるが、一人一人をよく見て下さっている。
 もちろん成績だけではない、行動から何気ない様子まで。
 そして、一人一人を理解しようとされている。相手の立場で考えて下さっている証だろう。
 例えば、O君は入学当初はおどおどしていたらしい。その彼が生徒会長を務めるほどにまでなった。
 どのようにして変わったのか。またそれはいつなのか。教頭先生の指摘された時期と彼自身の話は見事に一致していた。
 発言もとてもよく記憶されており、本人が忘れていることまでも、鮮明に覚えておられた。
 まあ、良くも悪くも彼が注目される存在だったからなのだろうが、私は感心しきりだった。
 教頭先生は、ずっと担任を続けていたかったらしいが、教頭に任命されてからは用事が増え、これじゃ生徒たちに迷惑がかかると、泣く泣く断念されたそうだ。

 元校長先生は嘆かれていた。
 最近は、仕事で教師をしている者が多すぎると。
 ご自身が、どのように生徒や保護者と接して来られたか、いくつかのエピソードを伺ったが、私には真似のできないことばかりだった。
 「教師は、生徒に認められてこそ、初めて『先生』になれるのです。
  教壇に立ったから私が先生。君たちは生徒なのだから言うことを聞きなさい。なんて考えで、誰が着いてくるものですか」と仰る。
 「相手と真剣に向かい合わなければ、関係は成り立たないのです」とも、言われた。
 おそらく、これは元校長先生の信念なのだろう。長年その信念に基づいて行動されてきた方の言葉には、流石としか言いようのない重みがあった。

 意外にも、O君が一番恐れていたのは学校の先生方ではなく、この私だそうだ。
 「(こんな優しい)私の何処が恐いねん!」と、思わずツッコミを入れかけたが、「そうかも知れんな」と妙に納得してしまった。
 「その彼がいまスタッフとして働いているのは、先生が「先生」だったからですよ」と、お二人はヨイショして下さったが、大いなる勘違いであろう。

 「先生という仕事は、教えていて楽しくなければ務まりませんよね」と、言われた言葉が、いつまでも私の頭から離れなかった。
 そうだ。最近の私。一番大切なこと=教える楽しさを忘れかけていた。
 もう一度、原点に立ち帰り、生徒たちと向き合っていきたいと思う。

 先生方。ありがとうございました。

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