カッパの日記 

2011年8月

11.8.1 おやつ

 さて、明日は何の日でしょう?
 8月2日だから、きっと「おやつの日」だろう。
 絶対そうやで!と、固く信じて調べてみたら、何と意外や意外。「パンツの日」で酒た。
 一体誰が決めたんじゃ〜!(奈良の下着メーカーだそうで酒)
 いつも不思議に思う。「今日は何の日」はどのように決められるのだろう。
 言ったもん勝ちか?それとも何らかの制定基準があるのか?
 我が家のカーナビも、毎日「今日は何の日」を教えてくれるのだが、変なのばっかりだ。

 ちゃう。ちゃう。ちゃいまんがな。こんな事を書きたい訳じゃありまへん。
 今日は「おやつ」について。理由は後ほど。

 私の塾ではおやつOKだ。
 何でだろうと考えてみても、開設当時からだから、取り立てて理由などない。
 おやつに気を取られて勉強に集中できないとか、衛生上の問題とか、不都合なことを論えばきりがないが、別にかまへんのちゃうと、私が判断したのだ。
 食べる前に手洗いやうがいさえすれば、大丈夫だろう。
 一時期、身勝手な保護者たちが競いあって我が子におやつを持参させたことがあり、結構迷惑したが、それすら禁じはしなかった。
 もちろん毎回ではない。
 生徒のお土産や保護者からの差し入れがある時は配るし、無いときは無いで平気だ。生徒達も別段要求はしない。
 授業が長時間に及ぶときや自習時間などに、生徒の気分転換、リフレッシュに利用させてもらっている。
 したがって、どうしても高学年が中心になるが、講習会などでは全学年に行き渡る。

 おやつを配るときの生徒達の反応が面白い。
 必ずどれにしようかと悩む者がいる。
 「どれも同じやで!」と言っても信じない。
 大きさを比べたり、一度手にした物を取り替えたり。
 あまり下品なときはたしなめるが、可愛らしいものだ。
 また、食べるときの表情も興味深いものがある。
 つまらなさそうに食べる子もいれば、ものすごく幸せそうに食べる子もいる。
 嬉しい顔を見るとこちらも嬉しくなる。
 今日は一人の少女の笑顔がとても可愛らしかった。(これが理由)

 そうそう。おやつと言えば、やはり彼(=おぼっちゃん)が一番だ。
 「今日のおやつは何で酒か!」と登塾するなり、毎回訊かれた。(当時3年生)
 「ない!」と告げると、ものすごく辛そうな顔で「ガク〜!」。
 本当に意気消沈している。失望ぶりがこちらに伝わってくる。
 あまりに可哀想に思い、急いで買いに行かせたこともあったっけ。
 その彼も今年でもう20才。しばらく会ってないが元気にしているだろうか。

 酒呑みのくせに、甘い物も好きな私。
 実は、生徒と一緒におやつを食べるのを、楽しみにしているのであった。

11.8.2 足し算

 昨夜見た夢を話そう。よくある話かもしれないけど・・・。
 おっと、これは拓郎さんの「夕べの夢」じゃないか♪(長いよ〜この曲)
 ちゃう。ちゃう。ちゃいまんがな。
 つい今しがた見た、夢のお話で酒。
 目覚めたのは4:00。
 もう一度眠ろうかと思ったが、記憶が残っているうちに記しておこうかと、起きることにした。
 早く書かないと、どんどんぼやけていく。ほら、もう大分あやふやになってきた。

 かつての教え子が登場。算数の授業を受けている。
 けど本人の姿は見えない。
 その子が座った席にはプリントが残されていた。
 どれどれとのぞき込む。
 あれ、何だか怪しげな答えが書いてある。
 正解ではないが、図はあっているし、途中式も完璧だ。
 おっかしいな〜。

 まあ、良いかと思っているうちに、目が覚めた。
 さっきのは何だったんだろう。
 夢の続きが見たくなり、もう一度目を瞑る。
 幸運なことにすぐに夢の世界に戻ることができた。

 プリントの前に立ちつくす呑ちゃん。
 ほどなく理由は判明した。
 その生徒は、1番の答えと2番の答えを足していたのだ。
 本人の名誉のために言っておくが、勿論そんなことをする子ではない。
 いかん。どんな問題かも忘れてしまった。速さの比の問題だったかな。
 そうだ。今度本人に会うんだった。そのときに聞いてみよう。

 起きたときは面白いと感じたが、時間の経過とともに何だかどうでもよいように思えてきた。
 ま、夢ってそんなもので酒よね。
 吉兆であって欲しいと身勝手に願うカッパちゃんで酒た。
 今日も良い天気。セミの声が聞こえる。
 さあ、そろそろ出勤だ。

11.8.3 尼崎

 今日は「ハチミツの日」らしい。なるほどね。

 さて、珍しくマイカー出勤のカッパちゃん。
 朝の渋滞は、ある程度覚悟していたものの、やはりしんどい。明らかに電車の方が楽だ。
 けど、そんなことは分かりきっていたはず。なのに何故?
 ふぉふぉふぉ。今日は「ハニーを尼崎まで迎えに行く」という特命を帯びていたのだ。

 久しぶりの尼崎。
 私にとっては、あまり良い思い出はない。
 小学生時代、川一つ隔てた所(西宮)に住んでいた私。
 学校の先生や回りの大人から「橋を渡っちゃいけないよ」と言われていたが、当時はただ何となく「怖い所」程度にしか感じていなかった。
 高校時代。たまに遊んでいた武庫之荘や塚口も尼崎だったね。
 友人達に言わせれば、立花などは「最高に面白い所」になるそうだが。

 いや、ちゃう。ちゃう。ちゃいまんがな。そんなことどうでもよろしい。
 父が入院していたのは、義兄が務める尼崎の病院。
 入退院をくり返し、長い闘病生活の末、息を引き取ったのもその病院だった。
 母は父の看護のため、その病院の近くに部屋を借りていた。
 父が亡くなってもう10年以上なるのに、今でもその近くの駅を電車で通過するだけで、何とも言えない思いがこみ上げてくる。

 奇しくも今日の目的地は、そのすぐ近所だった。
 懐かしさはなかった。やはり自然と表情が硬くなる。
 結構入り組んだ所なのだが、ナビを見ないでも運転できてしまう。
 方向音痴の私にとっては不思議なことだが、まあ当たり前と言えば当たり前か。

 さて、S先生。ハニーがお世話になりま酒た。
 「痛くしたらけっとばしてやろう」と、昨夜ハニーと作戦を立てておりま酒たが、心配することはなかったようで酒。
 今後の経過は、またご報告いたしま酒。

11.8.4 おかえり

 夏休み。楽しみは色々あれど、何と言っても卒業生たちが訪ねてきてくれることが一番だ。
 ここ数日は千客万来。
 この前は四国から、今日は北海道から生徒が戻ってきた。
 こんな書き方すると、お!HOPESも結構全国区?と勘違いされそうだが、明日はアメリカ帰りの卒業生もやってくる。

 卒業以来会っていなかった彼。背も大分高くなっていた。
 人懐っこい笑顔はそのままだったが、話しぶりは小学生時代とは違い、もう青年に近かった。
 中学から親元を離れ、人には言えぬ寂しさもあったろうに、
 「今じゃあんまり電話もしません。何か面倒で」などと大人びたことを言う。
 「学校は楽しいです。成績はヤバイですが」と笑う。
 お母さんとも話ができた。相変わらず若々しい。彼のお姉さんでも通じるか?
 「寂しさには慣れましたか」と聞くと、
 「私も結構忙しくて」と諦めとも寂しさともつかない顔で微笑んでくれた。
 そう、この切なさは、子どもの成長と引き替えに受け入れなければならない現実なのだろう。

 そういう私も、一時の事を思えばずいぶんと慣れてきた。
 次男は一度も帰省していなかったが、来週帰ってくるそうだ。長男は今年の夏は帰って来ない。

 今度の日曜日には同窓会がある。
 教え子達の成長した姿を見るのが、今からとても楽しみだ。

11.8.5 『椿山課長の七日間』

 浅田次郎の小説『椿山課長の七日間』。
 面白かった。まるで現実離れした設定(そりゃそうだ。死後の世界の話なんだから)に、ぐいぐい引きこまれていった。
 ラスト間際のくくり方には少々不満が残るが、テンポの良い展開にはお見事!と快哉を叫びたくなった。
 ネタバレになるから、詳しくは避けるが、何でも映画にもなっているそうだ。
 主人公の椿山課長は、西田敏行が演じたそうな。きっと面白いだろう。近いうちにビデオ借りようっと。

11.8.6 三分の一終了

 早いもんだ。夏休みももう三分の一が終了した。
 今のところはまだ大丈夫。
 さほど暑くないし、節制を心がけているから、体調も悪くない。気力も衰えていない。
 しかし、連日朝から晩まで事務所にいると、どうしてもいろんな事が雑になってくる。
 些細なことが面倒くさくなってくるのだ。いかん。いかん。ちょっと疲れてきたのかな。

 幸い、明日、明後日と授業はない。
 自分の心のケアに当てたいと思う。

11.8.7 同窓会

いただいたTシャツでご満悦のカッパちゃん

 年に一度の同窓会。今年は20周年だったが、中高生の部だけ開催。(来年は大人の部も行うぞ)
 駅で飲んだウコン(だって呑みまくるんだも〜ん)がいけなかったのか。
 だらしなくこぼした私の自業自得だが、折角息子達から誕生日にもらった青いシャツで臨んだのに、それを汚してしまい、いきなりテンションだだ下がり。
 さらには、ドタキャンが相次ぎ、いささか不機嫌な呑ちゃんだったが、いつまでも拗ねていられない。
 次から次へと集まる懐かしい面々に嬉しさ満開。ハイテンションでスタートだ。
 30数名が集まった。
 中には相変わらず挨拶の一つもできない子もいた(照れているのだろう)が、みなそれなりに成長していた。
 「この子達の未来は、きっと輝いているのだろうな。どんな大人になるのだろう」
 なんて事を考えながら、一人一人を眺めつつ、ひたすら呑んでいた。
 ビールだけにしておいたので、悪酔いする事もなく、終始穏やかでいられたと思う。

 みんな、また会おう。元気でいるんだぞ。あじゅ〜!
 写真はいただいた般若Tシャツ。素敵でしょ!

11.8.8 カードリーダー

 コンパクトのデジカメの調子が悪い。写った顔がゾンビのようになる。
 それ故、昨日の同窓会では一眼レフを使用した。
 ところがこれまた問題が・・・。
 カードリーダーの調子が悪いのだ。
 PCに差し込んでも認識しないから、メモリーカードの残量も分からない。
 結局、昨日は数枚撮った時点であえなくメモリーオーバー。
 ハニーのデジカメで事なきを得たが、ちょっぴり残念。

 これじゃいかんと、朝一番に電気屋に駆け込んだ。
 「これ、PCが認識しないので酒が、カードリーダーかコンパクトフラッシュのどちらが問題なので酒か?」
 切実に訴えるカッパちゃん。店員も真剣に対応してくれた。
 「カードが逆さまに差し込まれていますが、(まさか)これが関係しているって事はないでしょうね」と店員。
 「・・・」言葉を失うカッパちゃん。
 「いや、あの。多分大いに関係あると思いま酒」
 近くのPCに挿入。見事に認識した。10秒で解決だ。
 「あ、あ、有難うございま酒」
 「どういたしまして」顔は笑っていたが、明らかに呆れた侮蔑に近いような表情が浮かんでいた。

 あ〜恥ずかしかった。でも、故障でなくて、よかったよかった。

11.8.9 ネクタイ

 授業中はネクタイ着用のこと。って私が決めたんだっけ。
 不文律みたいになっているが、私は最近それを守っていない。
 だって、暑いんだもの。
 ネクタイをすると体感温度が2度も上がるらしい。
 室温を26度に設定しているが、教室のエアコンは設定通りには機能しない。
 冷えすぎたり、暑すぎたり。だから、授業をしているとやはりクラクラしてくる。
 本当はすべきだと思う。プロとしての矜恃?はどこ行った。
 情けない気もする。
 開設当時は35度の室内でも平気?だった。当然汗だくで、毎日一本ずつネクタイがダメになっていったけどね。
 なのに、今年は・・・。
 う〜ん。どうしようかな〜。自己責任ということで許してもらおうかな。

11.8.10 半分

 夏休みも半分終了。まだ大丈夫。
 今年は心が穏やかや。まるで私じゃないみたい。
 後半も頑張りまっせ!
 ファイト〜!オ〜!

11.8.11 許すということ

 人間は「許す」ことができるただ一つの生物かも知れない。
 いや、「許される」ことがと、改めてもよいだろう。

 今日は父のお参り。いつものお坊さんと話していたときのこと。
 罪を犯した人が、裁かれ、その罪を償ったとしよう。社会はその人をどう受け止めるべきか。
 という話題になった。
 もちろん、罪を償っているのだから、いつまでも過去を責めるのはおかしい。と思う。
 しかし、もしも自分が被害者の関係者ならばどうだろうか。
 私は心が狭いから、きっと許さないでしょう。いや頭では理解できても許せないでしょう。
 と、そう言ったとき、ふと考えた。

 私は今、罪を犯した人を一方的に責めたが、果たして、その資格が自分にあるのか?と。
 法に触れる触れないのレベルでは、私は犯罪者ではない。当たり前だろう。
 では、人を傷つけたり苦しめたりしたことがないのか。
 そう問われれば、残念ながらNOと言わざるを得ない。
 しかも、自らがそれを意識しないで行っていることの方が多い。
 それを罪と言わずして何と呼べばよいのか。単に、過ちだとかたづけてしまってよいのか。
 行為の善悪を言っているのではない。
 自分のしたことが他人に害を及ぼした段階で、それは罪になるのではないか。
 そう考えれば、人は誰もが罪を犯している。
 では、その罪をずっと責められ続けたとすれば、どうだろう。耐えていけるだろうか。
 もちろん、過ちを正当化したり、肯定したりしてはいけない。
 己の罪を忘れてはいけない。ずっと背負っていくべきだと思う。
 けど、もしも誰もがその罪を許さず、そして誰からも永遠に許されないならば、人は生きていけない。

 ここまで考えて、急に自信がなくなった。
 教育者の端くれを自認し、いつも偉そうなことを子どもたちに言っているが、私にその資格があるのか。
 ああ、私も許されて生きてきたのだ。
 間違いを一方的に責めるばかりでなく、間違いを許す寛容さも必要だ。
 そもそも絶対的に正しいことが存在しない以上、もっと謙虚であるべきだ。
 深く深く反省した。

11.8.12 お供え

 酷暑!立秋なんて全く無意味だ。
 ずっと室内にいるからそれ程意識していなかったが、確かに暑い。昨年以上かも。
 昨日、久しぶりに母と会い、その憔悴ぶりに驚いた。
 完全にバテていた。食事中に気分が悪いと言い出したときは、どうなることかと思った。

 昨日の用事は、お盆のお供えを選ぶこと。
 我が家では、迎え火や送り火は焚かないが、一応形だけでも、ね。
 それにしてもデパートは涼しい。まるで別世界だ。
 母が休憩している間、一人で売り場をうろうろと。
 お供え用の品や帰省用の土産などのコーナーが出来ていた。
 そんな中、買う気もないのに、冷たい抹茶を頂いてご機嫌のカッパちゃん。
 本当は、冷酒の試飲がしたかったんだけど・・・。

 ご心配なく。母はその後元気になりま酒た。
 それどころか、新しい携帯電話を手にして超ハイテンション。
 やっぱ親子やな〜。

11.8.13 歌舞伎

 生涯初の歌舞伎鑑賞となった。(あれ?高校時代に一度学校から行ったかも。まあ良いか)
 卒業生が出演しているのだ。
 梨園に縁がある訳ではないが、こども歌舞伎。ご存じの方もおられるのではないだろうか。
 しかも、今回はその子(中3のお嬢様Tさんとしよう)が主演だ。
 ところが、公演日はお盆特訓の真っ最中。う〜ん。困った。
 それでも応援に行かない訳にはいくまい。時間割をちょこっと細工して、行って参りま酒た。もちろんwithハニーね。

 先ずは、楽屋訪問。
 舞台役者の楽屋を覗くのは初めて。お風呂まであるのね。ビックリしたけど、なるほどね。
 いたいた。可愛らしいお嬢様が。
 と言っても、最初は気がつかなかった。
 だってTさん。普段は日焼けでまっ黒なのに、むっちゃ顔白いんやもん。
 並んで記念撮影。本人の許可を取っていないのでUPはいたしません。
 汗だくのカッパちゃんが情けない表情なのが残念だけど、私の宝物がまた一つ増えた。

 しっかり鑑賞させていただいた。観劇!感激!
 題目は「神霊矢口渡」。その「お舟」役だ。
 Tさんのお母様からは
 「先生。絶対泣くわ。タオル何枚も持ってこなあかんよ」と言われていたが、正にその通り。
 タオルは汗拭きに使用したが、本当にウルウルしてしまった。
 初めは「吉本新喜劇みたいやな〜」と言っては、ハニーにつねられていたが、拭う涙を気付かれないかっただろうか。
 舞台も本格的だし、笑いあり、ホロッとさせるシーンありで、子どもが演じていることを忘れるほどだった。
 乙女の恋心を命を賭して貫くお舟。Tさんは見事に演じていた。
 運動量も半端じゃない。ここまで来るには、きっと人には分からぬ汗と涙を流してきたはず。
 惜しみない拍手を送らせてもらった。

 彼女の舞台はこれで最後。惜しい気もするが、もう「こども」ではなくなったのだろう。
 最後の素晴らしい舞台に招待して頂いたことに感謝だ。

11.8.14 次男帰省

 「懐かしいな〜!何かものすごく懐かしい」
 玄関で次男が上げた第一声がこれだった。
 4ヶ月ぶりだ。仕方ないだろう。
 たった4ヶ月というなかれ、私達には長い月日だった。

 日が変わってからの帰宅となった。  新幹線の中でしっかり呑んできたと言う。やっぱり親子やな〜。
 それでも、とりあえず乾杯。
 風邪を引いていて、少し辛そうだったが、久しぶりの笑顔が嬉しかった。

 たった数日間の滞在やけど、少しはのんびりすると良い。
 え?そんな暇ちゃうってかい。
 ともかく、今日は帰ってこないらしい。明日からも夕食は家では食べられないそうだ。
 彼の帰省と私の休みとがバッチリ重なったと喜んでいたのも束の間。
 ぽっかり予定が空いてしまったが、ま、仕方ないか。
 さて、何して遊ぼ?

11.8.15 中学受験合格ガイド2012

 盆休み初日。
 仕事はあるが、予定はない。最低やな。
 とりあえず特別なことはしないことに決定。
 午前中、ちょこっとお出かけ。帰ってきた途端、猛烈な睡魔に襲われ、少しお昼寝。

 頼んでいた本「中学受験合格ガイド2012(読売新聞社)」が届いた。
 あまりこの手の本は利用しない私。だって表面上のことしか書いてないんだもの。
 (編者の森上展安氏には一度お会いしたことがある。ごめんやしておくれやしてごめんやっしゃ〜!)
 けど、今回購入したのには特別な事情があるのだ。
 長男が載っているらしい。保護者の方に教えて頂いた。
 書店で探したが見当たらないので、ネットで注文。それが今日届いた。

 おお!載ってる、載ってる。しかも写真入り。カラーだ!
 何と、和田校長先生の下に載っていた。
 まともな事を書いている。彼らしい文章だ。
 でも、どうして彼が選ばれたのだろう。今度、校長先生にお会いするから尋ねてみよう。
 長男よ、載ったら載ったで言わんかいな。そしたら献本で貰えたかも知れないのに。(←セッコ〜!)

11.8.16 盆休み

 中途半端な休日だった。
 溜まっている仕事に向き合う気にもなれず、ただダラダラと過ごしてしまった。
 遊ぶときは徹底的に遊ぶ。そして仕事をするときは猛烈にやる。
 本来、時間はかくの如き使うべきなのだろうが、遊ぶ相手(次男はお出かけ)もおらず、暑いから出かける気にもなれず、なんかもう末期やね。
 けど、嬉しいこともあったんよ。
 ハニーに靴を買ってもらいま酒た。
 今履いている靴が、裏に穴が空いてしまい、晴れの日限定履きになったしまったから。
 3割引きが、勘違いだったのはショックだったけど。

 さて、まだ一日は長い。
 ビール片手に野球観戦でもするか。あ〜!おっさんやな〜!
 そうだ、ビデオ鑑賞(ゆきえ様特集)という手もあったぞ。

11.8.17 靴磨き

 昨夜は、ビデオは見ずにひたすら靴を磨いた。
 もちろん、ガネーシャの教え第一条を実行するためだ。
 履ける靴はもっと少ないかと思っていたら、意外や意外。結構あるではないか。
 中には黴びてしまったのもあったが、うん大丈夫。まだまだ履ける。
 結局、3足は捨てたが、3足が蘇った。
 これなら、新しいのを買うこともなかったか。
 いきなり靴持ちになったカッパちゃん。
 これからはもっと大事に履こうと堅く心に誓ったのだった。

 さて、お盆休みは今日まで。
 いまだかつて、夏休み中にこれ程休んだ記憶はない。
 こんなに楽をしても良いのだろうか。と不安すら覚える。
 現在ひとりぼっちの私。次男は東京に行ってしまったし、ハニーはお出かけ。
 ふん。寂しくなんかないやい。

11.8.18 キラキラ

 昨日は結局パジャマの日になった。
 今日から再始動。
 酷暑に何て負けるもんか。と思ったけど、1日ノーネクタイで過ごさせてもらった。

 久しぶりに見る生徒達の顔。
 きっとキラキラしているだろうと思っていたのだが・・・。
 ダメだ。目が死んでいる。完全に休みぼけの症状だ。
 情けないな〜。嫌々勉強しても身につかないぞ。

 と、同時に我が身を振り返る。
 あれ?俺って、今きらめいているのかな。
 人のことは言えないぞ。危ない危ない。
 キラキラ輝いている人間は、ため息なんてつかないよな。

11.8.19 H先生

 突然の訪問だった。
 授業中、ふと入り口の方を見ると、あれ〜!意外なお方のお姿が。
 でもまさか。
 確かめに、教室から出る。
 やっぱりそうだ。
 N学園の元校長。現学園長先生だ。

 私はこの先生が大好きだ。
 先ず、たいそう腰が低い。
 私のような者にで丁寧に応対して下さる。ぞんざいには扱われた記憶はない。
 こちらが恐縮してしまうような持ち上げ方で、お世辞と分かっていても、私のような単細胞は舞い上がってしまう。
 ところが今日は、用件を告げるやいなや、帰ろうとなさる。
 お忙しいのだろうなと思いつつも、「何とつれない!」とお引き止めすると、
 「よろしんですか」と、ニヤリと笑い、しばしお付き合い下さった。
 次の予定があったのかも知れないのに、申し訳ないことをした。
 先生の魅力は、物腰の柔らかさだけではない。
 何と言っても、パワフル。お話を聞いているだけで、熱意に圧倒されそうになる。
 どこからそんなエネルギーが涌いてくるのだろうかと、不思議に思ってしまう程だ。
 今日もすっかり元気をいただいた。
 やはり、輝いている方はオーラが違う。

 改めてご訪問下さるそうだ。何とも贅沢な楽しみが出来たものだ。

11.8.20 いざ神戸

 陸に上がって久しいけれど、これでも高校時代は水泳部だったカッパちゃん。
 今日は、その水泳部のOB会(波泳会と言いま酒)。

 例年はもう少し早い時期に開催されていたのだが、黒岩知事のスケジュールの関係もあるのだろうか。
 そうなのだ。今回は黒岩さんも参加される。
 他にも懐かしい先輩方にもたくさん会える。
 恩師とも1年ぶりだ。お元気なら良いのだが。
 おっと、忘れちゃいけない。校長先生も来られる(はずだ)ぞ。

 毎年参加させてもらっているが、必ず酔いつぶれ、失態をさらし続けている私。
 今年こそ、万全の状態でと思っていたが、現在やたらと眠い。やや不安。
 ふぉふぉふぉ。けど、今回は秘策がある。
 酔いつぶれても次の日の授業に響かないように、ちゃんと明日はオフにしてある。
 それだけではないぞ。電車がなくなっても大丈夫なように宿まで確保している。
 どーだ。まいったか!

 さあ、行くぜ!
 

11.8.21 波泳会総会

 レポートなんて書けやしない。
 だって、ひたすら呑んで話してまた呑んで、騒いで呑んでまた呑んだ、だけなんだも〜ん。

 恩師は御年86歳。お元気そうだったが、何か様子が違う。
 なんと目が見えなくなってしまわれたそうだ。さぞ、不自由だろう。
 幸い、話しぶりはしっかりとされていたし、記憶も確かだ。
 私のことも覚えておられて、仕事の心配までして下さった。

 今回のメインは、やはり黒岩さんだ。
 優しい笑顔は昔のまんま。スピーチも面白かったし、偉そうな所は全くなかった。
 何よりあの方は如才ない。次々と挨拶に来る人達に嫌そうな顔一つされず、公平に時間を取って話をされていた。
 私には開口一番「長男さんは君にそっくりだね」と言って下さった。
 二次会までお付き合い下さり、感激の一夜となった。

 懐かしい方ともたくさんお会いでき、とても嬉しかった。
 不思議なもので、いくつになっても先輩後輩の関係は崩れない。
 まあ、それは当然としても、気分まで高校時代に戻ってしまう。
 おそらくこの感情は、私だけではないはずだ。
 ある先輩からは「お前、いくつになった。え?もうそんなになるか」と言われた。
 年齢差は変わらないのだからわざわざ尋ねるまでもないはずなのに、きっと高校時代の頼りない私がいつまでも先輩の中には残っているのだろう。
 え?今でも十分頼りないってかい?ほっといておくれ!

 今回はハニーも同席(ハニーの参加は2回目)。今回はみなにちゃんと紹介できたと思う。
 ホテル(いや〜、凄い宿で酒たよ。いろんな意味で)の門限(門限があること自体謎じゃ)には間に合わなかったが、何とか無事に帰り着くことができた。
 翌日の神戸観光がお互いの体調不良で延期になったのは残念であるが、まあ、あんだけ呑んだらしゃ〜ないわな。

11.8.22 トラブル発生

 一雨でこれほど涼しくなるなんて、やはりお日さまは偉大だ。
 ルンルン気分で出勤。
 PCのスイッチをつける。
 メールチェックをすませ、さて仕事にかかろうかと思いきや。
 遅い。異常にPCの動作が遅い。
 ええい。じれったい。お前は中森明菜か!
 こんなときは再起動だ。と試みるが、それにすらなかなか取りかかろうとしない。
 もう。何を拗ねてんねん。言うこと聞かないと、お仕置きしちゃうよ。
 あれ、以前にもあったぞ、こんなシーン
 嫌な予感と伴に蘇る記憶。
 でも、やはり同じことしちゃうのよね。電源ボタンを長押しじゃ〜!

 ああ、何という愚かなことをしてしまったのだろう。
 悲劇再び。起動しなくなった。
 サポートセンターに電話。丁寧な対応をしていただいたが、やたら時間がかかる。
 電話しながらじゃ、授業ができない。それでも授業の時間は迫ってくる。
 仕方がないので、しばし無言の授業。声が出なくなったとき以来だから、久しぶりだ。
 生徒達は喜んでいたが、受話器を耳にしたままじゃ、無理がある。
 もう限界。一旦オネエチャンには別れを告げて、授業に専念。(そりゃ、そうだわな)
 元の状態に戻ったのは、それから数時間後だった。
 もう苛めないからね!と、結局私が詫びることに。
 う〜ん。納得いかん。私の時間を返しやがれ。
 いやいや、今回は私に非がある。
 短気は損気。肝に銘じておこう。

11.8.23 涙

 生徒や保護者の中には私を血も涙もない冷血漢と思っている人もいるだろうが、何も好き好んで毎日怒っている訳ではない。
 むしろ、自分としては涙もろい方だと思う。
 悲しくても泣くし、嬉しくても泣く。悔しくて泣いたことはあまりないが。
 テレビを観ていても泣くし、本を読んでいても泣く。歌を聴いただけで泣くこともある。
 たとえ、それが虚構の世界でも・・・。
 電車の中でもどこでも人目は余り気にしない。
 でも、今夜は私、泣くと思いま酒。(中島みゆきじゃないぞ)
 一人で泣くと思いま酒。

11.8.24 通り雨

 ひょんな事からぽっかり時間が空いた。
 予定より早かったが、用事もないので帰路に就く。
 頑張っている6年生達を放って帰ったバチが当たったのだろうか?
 駅を出たら、小雨がパラついていた。

 大した降りでもなかったのでそのまま歩く。
 あれれ、俄に大粒の雨が落ちてきた。
 「私はどこに行きたいのだ。なぜ濡れるのもかまわず歩いているのか」
 次第に激しく、音まで立てて雨は降り出した。
 しかし、雨宿りをするでもなく、早足になるでもなく、ただ歩く私。
 向こうの空は晴れている。少し待てばこの雨は上がるだろう。
 そんなことは分かっているのに、急ぐ理由など何もないのに。
 それでも、濡れながら歩く。
 何故?自分でも分からない。
 どうでも良いのか。それとも、どこかおかしくなったのだろうか。
 いや、そんなことはないはずだ。今読んでいる小説のせいかも知れない。

 家に着いたときは、雨は上がっていた。
 自然と争ったところで、人間は敵わない。
 私の人生、いつも何かに抗ってここまで来た(つもり)。
 けど、それが何だったんだ。
 意地を通すのに疲れたのかな?

11.8.25 『人間失格』

 今さらではあるが『人間失格』を読んだ。
 哀しい一人の男の話だった。
 私はどうして今までこの作品と巡り会わなかったのだろうか。
 不思議だ。目に見えない何らかの力が私をこの作品から遠ざけていたのかも知れない。
 けど、もし読んだとしても、以前の私なら途中で投げ出していただろう。
 主人公は、それほどにまで弱く、情けない男で、自分の意志で行動できない。女に縋って生きていく、いや、生きようとすらしていないのではないか。流れ流され、どんどん堕ちていく。
 昔の私が最も忌み嫌うタイプだ。
 もちろん今でも好きにはなれない。しかし、今なら受け容れられる。
 何故だろう。上手く表現は出来ないが、分かるのだ。彼の駄目さ具合が。もっと言えば、人間の弱さが。哀しさが。
 彼のようになりたいなんて思わない。けれど、似たようなもんじゃないか、とは思う。
 誰もが一人で生きている訳じゃない。誰かに縋って生きている。
 そもそも、一人で生きていける強い人間なんてどれほどいるのだろう。
 正直に生きたのは、彼の方かも知れない。
 読後の爽快感なんてこれっぽっちもないが、妙に考えさせられてしまう、妖しい魅力のある作品だった。

11.8.26 念ずれば通ず

 何も「努力は必ず報われる」とか「諦めなければ夢は叶う」などと、教訓めいたことを言いたいわけではない。
 「テンペスト」(現在BSで放映中)をビデオで見ていた時のこと。
 由紀恵様の美しさは言うまでもないが、沖縄の海の美しさに感心しきり。
 透明度が違う。エメラルドグリーンのような海の色。
 「ああ、行ってみたいね」とハニーと話をしていたら、沖縄からのお土産が届いた。(M先輩。いつも有難うございま酒!)
 今宵、頂いたワインを呑みながら、気分だけでも沖縄に漂わそうか。
 え?今日は休肝日?うっそーん!
 ふふふ。今度は何を念じようかな〜。

11.8.27 抜きつ抜かれつ

 神戸再び。
 先週OB会で訪れたばかりなのだが、その翌日は、一日オフにしていたものの、体調不良(単なる呑みすぎで酒が)で立っているのがやっとの状態。観光どころではなかった。今日はそのリベンジだ。

 先輩方から教えて頂いたスペシャルプランは、水陸両用バスによる神戸巡り。
 その名も「スプラッシュ神戸」。
 メリケンパークをスタートし、神戸の繁華街を異人館まで上り、再び下って最後は海に突入という、とんでもないコースだ。
 バスと言えばよいのか船と言えばよいのか、ハデな黄色のボディはとにかく目立つ。
 最後は海に浮かぶのだから、背は高い。大型観光バスなみの車高がある。おかげで見晴らしはよかったが。
 そして、なんと窓がない(流石に屋根はあるが)。
 その開放感満点の車内からガイドのお姉ちゃん(割と美人?)が恥ずかしげもなくアナウンスを繰り広げる。
 お姉ちゃんのトークはテンポもよく、非常に面白いのだが、オープンカーから聞こえる大音量に街行く人々はみなギョッとして振り返る。
 注目を集めるバスの中で、ニコニコ笑いながら座っているのは、並大抵の神経の持ち主では無理だ。
 おまけに、室内にはエアコンがない(だってオープンスペースだもん)ため、大変暑い。
 今日はまだ少し日が翳っていたからマシな方らしいが、昼すぎには45℃を越えるという。

 約1時間の周遊。
 最初はただ恥ずかしいだけだった。けど、人の目なんて気にしてられないやと、開き直れば、結構楽しめる。
 暑いことは暑かったが、走り出すと意外と快適で、風が心地良かった。
 とても奇妙な体験をすることが出来た。もちろん、超お勧めで酒!

 南京町で昼食を取るつもりだったが、その手前のステーキ屋さんの前で立ち止まる。
 神戸と言えば神戸牛。ステーキの美味しい店も多いのだが、昨年行ったゾンビのステーキハウスの記憶がまだ新しいので、しばし躊躇う。割と値も張るしね。
 ええい!ままよ!と意を決して店に入った。
 正解だった。とても美味。
 マスコミにもよく取り上げられているらしいが、なるほどね。それだけのことはありそうだ。

 ところが、何か外の様子がおかしい。変な大きな音が聞こえる。
 窓を開けると、え?!ウッソ〜ン!
 土砂降りだった。午前中あれほど晴れていて、私はすっかり日焼けまでしたのに。
 まあ、通り雨だろうと食事を続ける。
 店を出たときには雨も小降りになっており、ラッキーとばかり、しばらく元町をぶらついたのだが。
 はい、お馬鹿で酒た。
 天気は西から変わる。そのことをすっかり失念しておりま酒た。
 帰りの電車が兵庫を出て大阪にさしかかる頃、再び外は土砂降りに。
 電車が雨雲に追いついたようだ。雲の移動速度は時速20km〜40kmと言われているから計算は合う。
 ぎゃ〜!どうしよう。お気楽な二人は傘を持っていない。
 生駒まで大雨は続いた。
 けど、トンネルを抜けると少し降りが大人しくなっていた。
 お!今度は雨雲を追い越したようだ。
 再び追いつかれる前にと、家路を急いだが、残念無念。はい。結構ぬれま酒た。
 ゲリラ豪雨?ああ、もう夏も終わりなのね。

11.8.28 何故学ぶ

 以前こんな事を書いた。何故勉強するのか
 生徒向けに書いたものだが、果たしてどれほど理解されただろうか。
 今回は、もう少し分かり易く書いてみたい。(今度は、大人向け?)

 はっきり言おう。バカだと損をするのだ。
 自分の頭で判断できなければ、騙される。
 例えば報道。マスコミのいうことを疑ってかかる人がどれほどいるのか。
 テレビで公表されていることは全て正しいと思っていないだろうか。
 評論家(コメンテーターと言えば聞こえは良いが、ただ批判ばかりをくり返しているだけの人が多い)のウソに、どうして気が付かない。
 何故、疑う前に肯いてしまうのか。
 「だって、あの人が良い人そうだもん」とか「賢そうに言わはるもん」とか。話にならない。
 もっとひどい場合は「カッコイイから」「有名人だから」。コリャ駄目だ。テレビに出たら偉いのか?
 政治家も然り。
 彼らが言うことはいつも正論だ。確かに、間違ってはいないだろう。
 けど、本当に真実か。本心から彼らの言葉を信じられるのか?
 全てを疑え、否定しろ!とは言わない。
 しかし、余りにも危なっかしい判断基準(自分以外のものさし)に頼っていないだろうか。
 もっと確かな目を持ちたい。私はそう思う。
 何が正しくて、何が間違っているのか。少なくとも、善悪や正邪は自分の頭で判断したい。
 そのために、学ぶのだ。

 歴史を学ぶのは、過去を知り同じ過ちを繰り返さない為。
 国語を学ぶのは、相手の心を理解し、自分の思いを正しく伝える為。
 理科を学ぶのは、法則や規則性から真理を導き出す為。
 数学を学ぶのは、論理的な思考を身につける為。
 決して資格取得の為じゃない。

11.8.29 靴

 「ン?ちょっときついかな」
 一足目が嫌な予感。
 先日購入した靴をデビューさせた。
 まあ、じきに慣れるだろう、と思っていたが、いささか甘かった。
 次第に足が痛くなってくる。
 不思議なものだ。たかだか足先一つの感覚が、気分にまで影響を及ぼす。
 幸い、今日は授業が少ない(6時間)し、小教室だったのでそんなに歩きまわる必要もなかったのだが、だんだん気が滅入ってくる。憂鬱を通り越して、苛立ちすらおぼえてくる。
 おまけに、帰りの電車は(事故か故障か知らないが)またもや超満員。
 家にたどり着いたときには、すっかり疲れ果てていた。

 良い靴は履いた瞬間に「ああこれだ」と分かる。正に、フィットする感覚。
 今までは、そんなに「ハズレ」をひいたことはなかった。
 今回の靴も、店で試したときは悪い印象じゃなかったし、何と言っても軽かったので、大いに期待していたのだが・・・。
 やっぱり値段相応なのだろうか。

 そう言えば、最近期待はずれのことが多い。
 いやいや、これは自分の心の持ち方次第だな。

11.8.30 『永遠の0』

 やっと読み終えた。
 一月近くもかかったろうか。
 確かに分厚い本ではあったが、時間がなかった訳ではない。
 長い時間続けては読めなかったのだ。辛すぎて・・・。

 『永遠の0』。ご存じの方もいらっしゃるだろうが、太平洋戦争で特攻で命を散らした一人の零戦パイロットの話である。
 祖父が特攻隊員だったことを知った孫が、生前の祖父を知る人達から話を聞いて回り、祖父の想い・人生を考えるという設定になっている。
 もちろん、この小説自体はフィクションであろう。
 しかし、この戦争で何万人もの若者達が死んでいった。これは事実だ。いや、若者だけではない。多くの尊い命が奪われたのだ。
 きっと実際にも、似たようなことがたくさんあったはずだ。
 死ぬことが分かっていてもそれは拒否できない。死を受け容れなければならない時代。
 一体何の為にだ。お国の為に?!愛する者を守る為に?!
 何と言うことだ。何と哀しいことなのだろう。
 しかし、これは虚構の世界ではない。現実に起きたことなのだ。しかも、たった60数年前に。

 私は今まで、敢えてその現実から目を背けてきた。
 「もう済んだことだから良いじゃないか」と。
 しかし、それは言い訳に過ぎない。自分には関係やと、避けてきただけなのだ。
 とんでもない。無関係などではないのに。
 自分のご都合主義につくづく嫌気がさした。

11.8.31 嬉しい酒

 ありがたい!
 教え子と呑んだのは数知れないが、教え子兼保護者とは初めてかな?
 素敵な時間が持てた。

 彼は25年ほど前の生徒。
 その時代の生徒達とは今でも交流が多い。
 確かに当時の私は格好良かったし(自分で言うな!ってかい?でも自分で言わなきゃ誰も信じてくれないもん)、授業も精一杯がんばっていたと思う。己のアイデンティティを賭けて必死(死語?)に戦っていたと思う。
 彼が特別な生徒だったわけではない。
 しかし不思議だ。生徒一人一人へのケアは現在が100とすれば10にも満たないだろうに。
 その彼が保護者として現れたときは驚いた。
 全く変わっていなかったのには笑ってしまった。
 そして、彼の子どもは彼にそっくりだった。

 彼に訊いてみた。私はどんな先生だったのかと。
 「私にすれば特別な存在でした」
 正直ちょっと戸惑いを覚えた。
 「今の私があるのは先生のおかげです」
 いくら何でも持ち上げすぎだろうと思ったが、
 「だから息子を預けるのです」
 嬉しいじゃないか。その気持ち、しかと受けとめたぞ。

 初めて行った店だったが、日本酒の品揃えが豊富で○。
 次から次へと呑みまくり(2人で一升は行ったな)、やはり最後は正体不明。
 ふふふ、いつもそうだと思うなよ。昨夜は割とシャンとしておりま酒たよ。

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