<960> 2012.3/12〜2012.3/18

 先日の全体保護者会には、お忙しい中多数参加下さり有難うございました。と書きたいところですが・・・。午前中は焦りました。定刻になってもお見えになった方は2人だけ。仕方がないので開始いたしましたが、こんな事は初めてです。特に今回の保護者会では新入生の方に大切なお話があっただけに、残念です。お仕事をされている方が多いからでしょう。それをおしてまでとは言えませんが、正直、拍子抜けしてしまいました。
 どの道にも専門家はいます。家を建てる時は大工さんに、病気の場合はお医者さんにお願いしますね。中には名医も迷医もいるでしょうが、専門家であるのは間違いありません。病状を素人判断で軽く考えていると取り返しのつかない事にも成りかねませんので、先ずは、医者の指示に従うべきでしょう。
 私たちは中学受験の専門家です。これでも30年近く毎日生徒と関わってきましたから、様々なケースを知っております。悲しいかな、上手くいったことより上手くいかなかったことの方が多いかも知れません。それを以て経験豊富と称するのには抵抗がありますが、失敗を避けるにはどうすればよいのかは嫌ほど分かっております。だからと言って、私たちの指示通りにして欲しいと申しているのではありません。そもそも、絶対に正しい方法なぞ存在しないのですから、ケースバイケースで対応していくより他はありません。それでも、敢えて言わせてもらえば、もっと私たちを信頼してもらいたい。いや、せめて話だけでも聞いていただきたいのです。
 保護者会は私たちの考えをお伝えできる絶好の機会だと考えております。よりよい指導のためには、ご家庭と私どもと生徒本人、その三者の間に相互理解が成り立っていることが不可欠です。次回は是非とも参加下さりますよう、よろしくお願い申し上げます。

<961> 2012.3/19〜2012.3/29

 先日行った第1回授業参観には、多数の参加をいただき、誠にありがとうございました。おかげさまで、無事終了する事ができました。
 今回、5年生に限定して授業参観を行ったのには、2つ理由があります。
 1つは、保護者の方々にお子様との関わり方について考えていただきたかったからです。保護者はどの程度子どもの勉強に関わればよいのか。時期については一概には言えません。各ご家庭に事情がおありでしょうし、個人個人の資質も関わってきます。ただ、6年生になっても保護者に全て管理してもらわなければいけないようでは受験は到底無理だということは確かです。いつかは本人に任せなければならない。ならば5年生のこの時期は一つの良いタイミングではないでしょうか。何もほったらかしにして下さいと言いいたいのではありません。周囲の理解と応援がなくては、中学受験は不可能ですから、精神的なサポートは必要です。しかし、細かい管理まではそろそろ不要になってくる頃ではないかと思います。そのためにも、先ずは、お子様ががんばっている姿を実際に見ていただき、これなら大丈夫と安心してもらえたらと考えたのです。
 もう1つは、これは5年生に限らない話ですが、家庭学習の大切さを認識していただきたかったからです。みんな熱心に授業を受けていますから、授業中の理解度はほとんど差がありません。では、どこで学力の差が生じてしまうのか。それは、家庭での取り組み方です。実力が定着するか否かは、いかにていねいに復習し、解き直すことができるかにかかってきます。時間のかかる作業でも労を厭わず、真剣にもう一度問題と向き合うか、あるいは、適当に答えを見ながらすませるかでは、雲泥の差が生じます。生徒達には再三再四注意している事ですが、それを保護者の方々にも理解していただきたかったのです。
 今回の試みは、参加下さった保護者の方々には割と好評だったようですので、今後も時期を見て、他学年そして算数以外の授業も参観していただきたいと考えております。

<962> 2012.3/30〜2012.4/8

 穏やかな天気が続いています。春は新生活のスタートに相応しい季節。暖かくなると、何となく心が弾み、嬉しくなるとともに、元気も出て来ますよね。
 さて、春休みも半分終了しました。生徒諸君。充実した毎日が送れていますか。私は、まだ元気です。そりゃ、楽ではありませんよ。毎日朝から晩まで授業ですから、疲れないと言ったらウソになります。けれど、みんなから元気を分けてもらいながら、がんばっております。それほど、君たちの今の状態は素晴らしい。やる気が感じられ、こちらも嬉しくなってきます。ぜひ、今の気持ちを継続させて下さい。君たちは無限の可能性を秘めています。まだまだ伸びます。君たちの飛躍的な成長を楽しみにしております。
 ただ、気がかりなこともあります。暖かくなったとは言え、まだ肌寒い日もあり、体調を崩している人もいるようです。今ごろという気もしますが、インフルエンザもまだ終息してはいないのですね。規則正しい生活を心がけ、体調管理には十分気をつけて下さい。手洗い・うがいはもちろんのこと、人ごみに出る時はマスクの用意も忘れないで下さいね。

<963> 2012.4/9〜2012.4/15

 遅かった桜もようやくほころび始め、やっと春らしくなってまいりました。春期集中講座も無事終了し、いよいよ新学年のスタートです。そう、春は始まりの季節。きっとみなさんも、希望に胸をふくらませていることと思います。
 さて、今日は講習会中に感じたことを書かせてもらいます。それは、生徒一人一人の意識の違いです。生徒の中には、大人しい子もいれば元気いっぱいの子もいます。どちらが良いかなどと言いたいのではありません。性格はそれぞれの個性ですから、各人各様で当たり前です。しかし、学習に対する意欲が千差万別では困ります。特に低学年ではその差が顕著でした。自ら積極的に取り組んでいる人と、言われたことを仕方なくやっている人では、授業中の目の輝きが全く違いました。いや、それ以前に教室に入ってくるときの足取りから既に大きな差がありました。
 確かに、塾での勉強は楽しいことばかりではないかも知れません。学校では習っていないようなことが次々と出てきますし、しかもスピードが早い。ボンヤリしているとあっという間に取り残されてしまいます。簡単な問題ばかりならば話は別ですが、けしてそうではありません。それどころか、一生懸命考え、しっかり説明を聞いても、分からないことがあるでしょう。けれど、だからと言って「もういいや」と諦めてしまったら、それで終わりなのです。大袈裟に聞こえるかも知れませんが、自分から分かろうとしなければ、永遠に分からないままです。難しい問題でも真剣に考える。間違えた問題はもう一度解き直す。楽なことではありませんが、苦しんだ末にでも理解できれば、そのとき喜びが生まれます。自信を持つこともできるでしょう。
 家庭学習でも同じことが言えます。宿題をやらされていると考えている間は、力はつきません。宿題は授業内容の確認の為にあるのです。理解を確実にする為に復習するのです。
 生徒諸君。勘違いしないでもらいたい。「楽しいこと」と「楽なこと」とは違います。と、同時に「苦しいこと」と「嫌なこと」とも違います。「楽なこと」ばかりを求め、努力は「嫌なこと」だからと逃げ出しているようでは、進歩は望めませんよ。
 文句ばかり言っても始まりませんが、学習に取り組む姿勢を今一度見つめ直してもらいたいと思います。ただ、高学年になると流石ですね。ようやく、自覚が芽生えてきたのでしょう。5年生は気合いが入っていましたし、6年生も精一杯がんばりました。これからも今の気持ちを継続していきましょう。がんばれ!ファイト〜!オ〜!

<964> 2012.4/16〜2012.4/22

 さあて、困りました。今回は、お知らせすることが多く、このコメントに使用できるスペースはたったの9行しかありません。
 「え?いつも計算して書いてるの」ですかって?
 「失礼ですね。当然じゃないですか」。(と言うのは、真っ赤な嘘)
 実は、何を書こうか悩んでいるのです。スペースが少ないのは確かですが、それ以前に書くべき材料が見当たらない。困りました。1年に何回かはこの様な状態に陥るのです。そんなときは過去の同じ時期に何を書いていたかを参考にするのですが、だめですね。「天候」「学習の取り組み方」「生徒への注文」どれも最近書いたものばかり。え?と言うことは、結局いつも同じことをくり返し書いているだけとなりますね。あ〜、ますます自己嫌悪。今回は全く「内容がないよう」でしたが、どうぞダジャレに免じてお許し下さい。

<965> 2012.4/23〜2012.4/29

 先週は大変失礼致しました。本当に困っていたのです。今週も状況は似たようなものですが、MASSEに関して質問がいくつか寄せられましたので、この欄を借りて(喜んで)お答えいたしましょう。
Q:「漢字検定」や「英語検定」と同じような検定試験の一つなのですか?
A:テストの一種ではありますが、いわゆる資格試験とは異なります。何点取れたら何級というものではなく、思考力を評価するためのものとお考下さい。
Q:思考力の評価とは、一体どのようになされるのでしょうか。
A:単に○や×で判断するのではなく、答案から、問題がちゃんと読めているか、どこまで理解できているか、筋道を立てて考えられているか、などを判定します。
数理的思考を構成する8つの力(@読解力A想像力B類推力C分析力D論理力E創造力F構成力G統括力)のどの能力が優れているか、また不十分かを評価します。
Q:点数や順位は出るのですか。
A:点数は各分野の能力をスコアで表しますが、一般の試験のように、正解で何点というものではありません。したがって、順位は出ません。
Q:般若先生は、MASSEにどの程度関わっているのですか。
A:正直、何もしておりません。国際数理能力評価機構を立ち上げる際に相談を受けた程度です。問題作成に関して意見は述べさせてもらいましたが、実際の作成は私ではなく長男が携わりました。けして、機構の回し者ではありませんよ。
Q:ずばり、MASSEを受験する価値はあるでしょうか。
A:私は、十分価値があると思います。相対的な評価ではなく、自分の長所・短所(それも数理的思考における)を見つけるには、とても良い機会だと思っております。

<966> 2012.4/30〜2012.5/6

 先日行われた全国学力テスト。生徒諸君の中にも受けた人も多いと思います。新聞に載っていた算数の問題を見ましたが、「何て簡単なのだろう」というのが正直な感想でした。
と、同時に「学校の授業だけしか受けていない人達にとって、この問題はどんなレベルなのだろう」という疑問が生じました。全員が瞬時に解けるような問題が出題されるはずはないでしょうから、きっとこれでも難しいと感じる人もいるのでしょう。と考えると、学校で学んでいることと、塾で学んでいることのレベルのギャップは如何ほどなのでしょうか。全く異質だとは思いませんが、きわめて大きな差があることは確かです。こと、中学受験に関しては、学校の勉強だけでは全く対応できないのが現状でしょう。
 思い起こせば40年前。私が中学受験を志したのは5年生のときでした。それまで学校の勉強以外一切していなかった私にとって、初めて門戸を叩いた塾(算数だけを教えてくれる小さな個人塾でした)は全く異次元の世界でした。出されたプリントの問題が一問も解けなかったことは、今でもはっきりと覚えております。母曰く「真っ青な顔で帰ってきて、『あの塾に通わして欲しい』と頼んだ」そうです。当時は、中学受験はまだ珍しい時代で、入試問題を見ても素直なものばかり。現在のように複雑ではなく、問題文中にヒントが隠されており、それを読み取りさえすれば、たとえ○○算を知らなくても十分に正解できるものが大半でした。今とはまさしく隔世の感があります。その当時でさえ、入試には学校の勉強だけでは太刀打ちできなかったのです。現在、学校教育と中学受験の実情の差は拡大していくばかり。その原因を挙げれば、教育指導要領の改悪、ゆとり教育の弊害、教師の指導力低下、などとキリがありませんが、一言ではかたづけられない様々な要因が含まれています。私どものような塾の存在が教育格差の拡大に拍車をかけている面も否めません。最近ようやく教育制度の見直しも考えられているようですが、問題の根本的な解決にはまだまだほど遠く、今後、膨大な時間とエネルギーを要すると思われます。
 では、私たちは一体どうすればよいのでしょうか。いささか卑怯な答えではありますが、「割り切ればよい」と思うのです。先ず、中学受験をするのかしないのかをよく考えて下さい。家族全員で話し合う必要があるでしょう。そして、家庭の方針が「受験」に決定したら、その後は悩まない。ひたすら突き進むのです。
 生徒諸君。「塾に通える」これだけでも、大層恵まれた環境なのです。なのに、親に感謝するどころか、不平不満ばかり。なんということでしょう。遊びたいなら遊べばよろしい。ウソをついたりごまかしたりしてまで勉強する必要はありません。その代わり「受験」は諦めなさい。中途半端な態度では何も残りません。一度自分をよく省みて下さい。

<967> 2012.5/7〜2012.5/13

 風薫る五月となりました。みなさん、大型連休はいかがお過ごしでしたか。思いきり羽を伸ばした人もいるでしょうし、勉強に追われ、連休どころじゃなかったと言う人もいるでしょう。
 ところで、最近は五月の連休を『ゴールデンウィーク』とは呼ばないようです。そもそもこの言葉自体は造語で、映画業界の人が言い始めたそうです。近年、割と定着していたと思うのですが、何か差し障りがあるのかも知れませんね。(秋の連休を『シルバーウィーク』と呼んでいたこともありました)確かに、この時期は行楽にはもってこいの素晴らしい気候、しかも滅多にない(最低でも)三連休となれば『ゴールデンウィーク=黄金週間』と呼びたくなる気持ちも分かります。しかし、現在は一昔前とはちがい、連休自体がそれ程ありがたくなくなっているのではないでしょうか。会社も学校も週休2日が当たり前のようになり、しかも祝祭日が日曜日と重なれば別の日に振り替えるなんて都合の良い制度ができ、おまけに何でもかんでも祝日は月曜日にしようとするとんでもない法律(ハッピーマンデーと言われますが、一体何がハッピーなんでしょう)まで作られ、三連休はさほど珍しくなくなり(今年は7回もあります)ましたから、感覚が麻痺してしまったのかも知れません。
 こんなことを書き連ねていると、「また文句ばかり言って!連休にどこにも行けなかったのを八つ当たりしている」と、誤解を招きそうですが、拗ねているのではありません。この時期にしか休めない人だっているのですから、連休を否定するつもりもありません。
 ただ、昔と現在では『休日』に対する感覚が大分変化しているように思えるのです。休日は、文字通り『休む日』であるべきで、『遊ぶ日』ではないはずです。まして『遊ばないといけない日』では絶対にないでしょう。生徒達の中にたまに見受けられます。「(休日に遊び疲れて)何もできていません」と嬉しそう?に言う者が・・・。無理してどこかに出かけなくても、ゆっくりと1日を過ごすという選択肢もあると思うのです。
 ともあれ、連休は終わりました。また日常がもどってきます。目標を見失うことなく、日々の精進を重ねていってもらいたいと思います。

<968> 2012.5/14〜2012.5/20

 「おかしゃん。おかしゃん。あのね・・・」3歳位の男の子が手を差し出す。
 「なぁ〜に」 若い母親が振り返る。
 2人の視線が優しく交わる。そこにはそっくりの顔が並んでいた。
 先日、見かけた微笑ましい光景です。

 さて、今日は5月第2日曜『母の日』です。みなさんは、お母さんに何かしましたか。 プレゼント?肩たたき?家事手伝い?いや、何も特別なことをしなくても構わないのです。 「お母さん、いつもありがとう」の気持ちさえ忘れなければね。
 私の母は今年77歳。おかげさまで元気です。同じ市内に住んではいるものの会うのは月に1回程度。もっと大事にしなければと思うのですが、孝行らしいことは何もできずにいます。
 『母の日』と言えば思い出すのが、自分の高校時代。いつものように友人達と遊び回り、気がつけば言い訳できない時刻。あわてて近所の花屋(閉店していたのを無理に開けてもらいました)に飛びこみ、カーネーションを1本だけ買いました。帰宅したのは日も変わろうかという頃で、黙って花を差し出すと、母は少し涙ぐみながら、ため息混じりに「ありがとう。けど、花なんか要らないから、心配かけないでおくれ」と言いました。その時は、流石に悪いことをしたと反省したのですが、すぐに忘れてしまうところが情けない。以来、数十年に及ぶ親不孝が続いております。

 心配を かけぬことこそ 孝行と
 『母の日』来れば 毎年誓う  (呑)  お粗末でした。

<969> 2012.5/21〜2012.5/27

 今回は、交通事故に関するお話です。
 ニュースでは連日のように、痛ましい事故が報道されています。「ああ、またか」と思われる方も多いでしょうが、他人事だと言っても良いのでしょうか。最近、通学中の児童の列に車が突っ込んで来るという事故が続きました。はっきり言って、防ぎようのない事故です。被害に遭われた人達は、不幸としか言いようがありません。被害者側に落ち度はないのです。運悪く、たまたま事故に遭ってしまった。と言ってしまえばそれまでですが、失われた命は二度と蘇ることはありません。このような事故の報に触れるたびに、やり場のない怒りを覚えます。この世から、交通事故がなくなる日は来ないのでしょうか。
 さて、生徒諸君。君たちは、事故に遭わない自信がありますか?
「そんなん、わからへんわ」と言うでしょうね。
 では、質問を変えましょう。「事故に遭わないように注意した行動をとっていますか」いかがです。
「はい。いつもちゃんと注意しています」と言い切れる人は、少ないのではないでしょうか。いや、もしかしたら一人もいないのではありませんか。
 それほど、君たちは注意力散漫です。見ていて、いつもハラハラします。
 例えば、横断歩道を渡る時、左右の確認はしていますか。していませんね。横も後ろも見るどころか前もろくに見ずに、友達と話をしながらただ歩いていますね。中には、携帯電話を使用しながら歩いている人もいます。はっきり言って、話にならない低レベルです。何を根拠に安心していられるのですか。いくら注意しても防げないような事故が起きている昨今。なのに、君たちときたら全くの無防備。これでは、いつ事故に遭って不思議ではありません。
 いつも緊張していろと言いたいのではありません。ただ、一歩外に出たら、どんな危険が待ち受けているかわからないという意識だけはいつも持っていてもらいたいのです。
 『注意一秒、けが一生』。古い標語ですが、忘れないで下さい。

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